シワーる さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
達者で暮らせよ、どろろちゃん
領主である父親が、鬼神と契約したために、体のほとんどの部分が失われて生まれた主人公が、自分の体を取り戻していく話。ちなみに「どろろ」は、ちっちゃい子供の方です。
私は原作漫画を読んでいません。だから原作との違いは解らないのですが、結論から言えば大いに満足しました。
シナリオが良いと思うんですね。敵も味方も、それぞれが自分なりの理由があって行動している。
その良さがとりわけ引き立ったのが5・6話(みお)だったと思います。個々が立場上するべきことをして、彼らの思いが錯綜したすえに、思いがけない結果となりました。悲劇性がきわだっていた。
最終話は、最後の戦いが少し尻すぼみにも感じましたが、妥当な終わり方だと思いました。父親である醍醐が、最後にある自問をしますが、物語を締めくくるにふさわしい、いましめの言葉となっていました。
作画は概ね良かったのですが、遠目の人物がちょっと溶けているようなことがありまして。あと、百鬼丸の母親、妙に色気がありましたね(エロではない)。手塚漫画の原作とは離れているのだろうけど、キャラクターデザインは自分の好みでした。
劇伴は、琵琶や和太鼓で雰囲気を盛り上げていて素晴らしかった。ただし、OP・EDは不満でした。鬼神が跋扈する室町時代にひたろうとするときに、いきなり冒頭OPで"Party is over"と歌い出す。そりゃないでしょ。そもそもロック系の音楽はこのアニメの世界観に合わないと思います。