buon さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
あるから満たされる、ないから不幸とは限らない
切ない物語だった。
視聴当初は、
その絵のキレイさから見続けようと思った。
終わりの曲で、あの作品っぽい絵柄だなぁと思ったら、
キャラデザはその人だった。
戦国時代の前だろうか。
人々は飢饉や疫病で苦しみ、侍が人を統治あるいは弾圧する。
侍を憎む子が逞しく生きていたところに、物の怪が現れる。
野望と繁栄のため、鬼神の生贄にされた男は、
造られた体で生きていた。
化け物の類を寄せ、見ることができる男は、
手足耳目鼻喉顔の一つも持ち合わせていなかった。
何の因果かその子と男が旅をすることになり、
男が鬼神に捧げられた体を取り戻していく。
そして代償に得たはずの野望と繁栄は遠ざかる。
原作者はこの作品で何を伝えたかったのか、表現したかったのかね。
ひどく世知辛い話だ。
けど、ただ、ただ、不幸とも思えない。
誰かの幸せの陰に、苦しむものがいる、
なんて単純なことではない。
それでも誰もが幸せってのは無理そうだ。
一クール目の主題歌は共に最高だった。
せめて二人は幸せになって欲しいもんだなぁ。