「プロメア(アニメ映画)」

総合得点
73.6
感想・評価
220
棚に入れた
1065
ランキング
999
★★★★☆ 3.8 (220)
物語
3.6
作画
4.1
声優
3.6
音楽
3.9
キャラ
3.7

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

移リ木うらら さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

燃焼系アニメをテーマにすえたトリガーらしい映画

燃えること。情熱。熱くなるとはどういうことだろう。
そこに付随する感情。怒り。をうまーく混ぜ混ぜして良い感じに結論だしてて。
個人的にトリガーの燃焼物語ってあんまり好きじゃなかったんだけど、この映画に関してはそこのまとめ方がすごくよくて。真摯に向き合って作ってるし、燃やすを描き切ってて納得しかなかったです。

以下、感じたことまとめ。

リオ=クレイ
で、対の関係が
ガロとリオ
なのがへぇーってなった。すごく分かりやすいつくり~

あと、感情の扱い方がそこにあったなーと思って。扱ってるその感情が、燃えで燃焼系アニメだと動力が決意からの怒りになりがちなのをテーマに据えて。消化の仕方までもっていってるから、熱いアニメをかきたいっていう思いから派生してそこに含まれるキャラクターの在り方。正義とかそういうのを、こうだよ!って描いてて。トリガーの作るアニメの根幹。土台がみえてるのでは?と私自身はトリガーのアニメ好きじゃないから今までのまともにみてないから誰か比較してると思う。

あと、ガロが男性性(陽:物質)でリオが女性性(陰:あっち)がめちゃくちゃ明確に描かれてんのが。ガロのやる気でないからなんとかして、任せたっていうリオで描かれてて。うわすごいって思ったんと。

もっと実際的なところに落とし込むと、人間の中には相反する感情があり。どちらもあると認めた時今までにないすごい力を発揮できる。そして、それはお互いを支えることができる。つまり愛。っていう話だと思った~!

クレイの願いが叶わなかったのは。ガロ=自分の持っていないもの。真逆の性質に嫉妬しまう=自分を信じ切れなかったかなーとか。彼が本質的になにを望んでいたのかまでは描き切っていないのでこの辺はふわっとしてる。

あと!!!絵の、目がきらっきらしてるとこが本当よかった。あの目はいい!!!


情熱を凍らせるが敵側のしてること。本音を凍らせる。


■追記

今日氷に閉じ込めてをからおけで歌ってて思い出したから追記。
{netabare}
クレイがガロを囲っていたのは罪悪感と羨望と愛情だと思ったんだよね。正しいことと間違っていること。はクレイは普通に自分で理解できる人間だと思う。だけど感情とか生い立ちとか本人の状況で納得できずに見失ってしまってる思いと、自分はこうだからこうあるべきっていう頭で考えて導き出した答えがあって。すごく理論的に物を考えてるから感情的だとか心が選ぶとかいうのを完全に無視した選択をしてるんだと思うんだ。
クレイは悪いことを悪いことだと分かっているけれどそれを無視して押し進めてしまう人間そのもので。そういうのを気付かづに内包している人、または意識的無意識的どちらでもいいけど絶対こういうことをしては駄目なんだって思ってる人にはいろんな刺さり方をしたキャラクターだろうなって思った。
抑えようとした自分の悪を初めて発露した自分に与えられたのが叱責ではなく感謝だったら罪悪感に罪悪感を上乗せして耐えられなくなると思うんだ。
極めつけに、ガロはとても自分の心に素直で(これはまた別の話しだけど、ガロとリオはニコイチ)ピュアなんだよね。
それを否定する。自分の中のバーニッシュ(本当はあるもの感情、衝動)を否定するクレイには会えば会う程に自分の傷を深くしてしまう相手だったと思う。
自分が欲しいと望んでも(バーニッシュでない自分、ありのままであっても他者に否定されない自分)手に入らない物を持っている存在に対する妬ましさと、やはり、自分が欲しいと思っている善性の象徴のような人間性に対する。羨望と愛おしさ。(ガロは感情のまま生きてもそれは人間的な物で他人を攻撃しないからすごく羨ましいよね。クレイはやりたいようにしたら誰かを傷つけるものを持ってるから)
それは同時に自己否定に繋がる。

そうやって、自分の感情。自分の罪悪感。自分の愛情。ガロと対面することで増幅していく感情全てを抑えつけた結果が映画本編に繋がったんだろうなって思ったよって話でした!

なんで、氷に閉じ込めてでこの話を思い出したのかというとこれがクレイの内面の歌だと感じたから。
自分の感情。炎を閉じ込めておかないと、それが自分をも焼き付くすことを恐れている。本当はそれこそが愛であり本物なんだけど、そこには絶対手を伸ばしたくない。そんなクレイ自身の中の葛藤の歌。

最後まで君を待ってる のは、ガロ、であり、自分で自分の中の炎を赦し発露しその物に対する認識を転換すること。

{/netabare}

投稿 : 2019/08/13
閲覧 : 240
サンキュー:

4

プロメアのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
プロメアのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

移リ木うららが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ