四畳半愛好家 さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
彼が本当の”冒険”をする日は来るのだろうか…
ゴブリンだけを退治する冒険者?、ゴブリンスレイヤーを主人公とした、ダークファンタジー作品。
ゴブリンの退治ばかりを描くニッチな内容を、うまく大衆向けに落とし込んでいる点が印象的でした。
一般的に弱い魔物として扱われがちなゴブリンですが、本作でも例に漏れず下級モンスターとして扱われています。
ただし、一匹では村人レベルのゴブリンでも、集団だと一筋縄ではいかず…。
本作には蘇生魔法がないこともあり、なかなか緊張感のある戦闘が繰り広げられます。
ズバリ、本作の魅力は、この『スリル感』かと思われます。
なかなか凄惨な演出が多いこともあって、パニックホラー的な側面があり、好きな人には楽しい作品だと思われます。
逆に「物語の展開」に重きを置いている人には、十分ではないかも知れません。
(ゴブリン退治限定という強烈な縛りの中で、これだけ物語を動かせている点は凄いと思います。しかし、今後の展開に期待感を持ちにくい作品だと感じられたのは事実です。)
”冒険”というにはあまりに狭く息苦しい、彼の戦い…。
彼が贖罪の念から解放され、新たな”冒険”に踏み出せる日を願いつつも、彼にとっては、牛飼娘を筆頭に、大切な存在をゴブリンから守ることこそが、真の”冒険”なのかも知れません。
華やかな勇者との対比が寂しくも印象的でしたが、
世界を救うことは勿論素晴らしいことだけど、背伸びせず、身近な大切な人を精一杯守ることだって、同じくらい素晴らしいことなのかもしれませんね…。
最後に、OP Miliの「Rightfully」
曲、演出共にかなり良かったです。盾に仲間が映る部分が特にお気に入り!!
総評として、悪くない印象を持てた作品ですので、興味のある方は是非視聴してみてください。