退会済のユーザー さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
想像が豊かだった頃
「この世界の片隅に」の片渕須直監督が、その前に発表したアニメ映画です。この監督の作品は結構地味なのが多いんですが、物語の描写が丁寧なのが多く、「名犬ラッシー」など、好きな監督さんです。
物語の舞台は、戦後まもなくの昭和30年頃。
テレビもまだ出始めで一般家庭にはまだまだ普及していないし、ラジオ番組を聞くことくらいしかない時代。
今はパソコンもスマホもあって、知りたい情報はすぐ手に入るし、わからないことはすぐ調べられるし、ファンタジーの世界もそこらじゅうにたくさん転がってて、自分で想像しなくても別の世界を見られる時代。
でも、この物語の時代は、便利な機械がない代わりに、自分で想像する余地がたくさんあったんだろうなと思いました。
新子は自分が住んでいる土地の歴史を祖父から聞いて想像します。
ここは1000年の昔都があって、ここの道を貴人を乗せた牛車が歩いていたり、ここの水路は90度に曲がっているから大きな屋敷があって、おてんばなお姫様が住んでいて。。
新子みたいに昔ここはどうなってたんだろうと想像してみるのって楽しそうだったので、今度私の住んでいる街のことも調べてみたいなと思いました。
物語の舞台の街並みも細かいところまで丁寧に描かれていて、この時代にあった冷蔵庫や小道具も細かく描かれてたところも良かったです。
ウイスキーボンボンって私も昔たべたことあるけど、チョコじゃなくて砂糖菓子を固めたようなのだった気が。。