テロメア さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
俺にはこの道しかないんだ。
他のすべてを捨ててでもその夢にかけることができる人間っていうのは少ない。誰もが安定で当たり障りの無い普通の生活が結局居心地が良いのだと、無謀な夢はまぁいいやとあきらめて、過去の思い出と化してしまう。
誰が言ったか
大人になるとあきらめるのがうまくなる。
SFヒューマンドラマですが、リアリティがあり、ストーリーがしっかりと作られている良作。キャラクター 一人一人にしっかりとした相互関係や考え方があって
ここでこう出て来るのか
あれがあったから今こうなってるのか
っていう発見が多くとても楽しめます。{netabare}杭打ち機やエーデルの服、忍者の太っちょ、ハキムのあだ名などなど・・・つながっているんだ。{/netabare}
作中いろんな夢を願望を手に宇宙へ飛び立つ人々が出て来ますが、その夢に対し現実は重くのしかかります。{netabare}主に南北格差や人間関係のしがらみ・・・etc{/netabare}
その現実が実際に私たちの周りにあるものが多く、作品を地に足をつけ、リアリティのあるものに作り上げられています。
胸が熱くなるような話やシーンが多く、強く共感する場面があったりして思わず涙が溢れてしまいました。(個人的に好きなシーンは{netabare}ユーリのコンパスのシーン、泣ける・・・。またハチマキの「俺にはフォンブラウンしかないんだ!」このシーンは進路を迷っていた自分自身に響きまして、挑戦しようと背中を押されました。ほかにはチェンシンが強引に迫るところとか…{/netabare})
理想と現実がある世界で不器用ながらもまっすぐに生きる主人公が、愛を信じてやまない友が、またその仲間達の生き様が見ていて頼もしく、面白い。こんな風に生きてみたいと見ていて強く思わされる一作です。