遊微々 さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
輝くものは星さえも、貴きものは 命すら、森羅万象たちまち盗む王ドロボウ
dアニメストアで配信が終了とのことなので、見納めじゃあああああ!!!
今はなき月刊コミックボンボンで連載されていた同名コミックを原作とした作品。
放送当時小学校低学年だった私には衝撃的でした。
それまで見ていたアニメ作品とは一線を画す作品の雰囲気、主人公であるJINGのクールさ、ヒロインであるJINGガールの可愛さ、どれも新鮮でしたね。
ただ内容自体は当時の私には3割も理解できていませんでしたが。
10年くらい経って再視聴した際に改めて大ハマりしました。
本作の特徴は言葉遊びを用いた軽快なセリフ回し、各編に登場するジンガールと呼ばれるヒロインたち、そして主人公のジンが訪れる舞台の魅力的な世界観にありますね。
ジンが盗む物は基本的に概念的な物なのです。「欲」「時間」「偽りの仮面」等。そういったものに縛られている世界からそれらを盗み出し解放する、これがこの作品の基本的な流れです。
正直とても少年誌とは思えないほど文学への造詣が色濃く表れている作品で、これを放送当時の私が理解する方が酷というものでしたね。
そして今作を支えるもう一つの見どころはスクーデリア・エレクトロによる作中の楽曲。
個人的にこの作品は素晴らしい魅力を持ったものなので、新規エピソードを交えてリメイクしてもらいたなー、なんて思ってるわけですが、音楽だけは変えてもらいたくないと思えるほど良曲揃いなんです。
OPの「Shout it loud」
EDの「シャラ・ラ」
挿入歌の「KIR ROYAL!!」
どれも本当に名曲です。
個人的に一番好きなエピソードはザザの仮面舞踏会編。
少年漫画らしいバトル描写に加え3話に渡って丁寧に描かれているため見応えも充分。ジンガールのステアの可憐さも相まって大好きですね。
作品の魅力の割りに知名度がまあない作品です。もっと色々な人に知ってもらいたいものですね。