Progress さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:今観てる
進撃の巨人 Season3 Part.2 レビュー
作画、声優、音楽の素晴らしさは言わずもがなですね。もうseason3のpart2ですから。
1期で感じた事、そして、今期はその答え合わせのようなクールでした。
超大型巨人を倒す瞬間の、憎しみを超えた一人の戦士としての顔つきだったエレンは素晴らしかったですね。
エレンが自分という存在を、アルミンを比較として語ったシーンで、ようやくエレンは一つ大きな成長をしたんだと実感しましたね!
55話にて。
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『・・・兵長』
『海・・・って、知ってますか?』
『この壁の向こうにある海を』
『いつか見に行こうって・・・』
『でも、そんなガキの頃の夢は』
『オレはとっくに忘れてて』
『母さんの仇とか、巨人を倒すこととか』
『何かを憎むことしか頭になくて』
『でもコイツは違うんです』
『アルミンは戦うだけじゃない』
『夢を見ている!!』
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このセリフです。
『何かを憎むことしか頭になくて』
ここに全てが詰まっていますよね。1期のエレン自身に対して強烈な自己批判です。
ああ、こういう成長を描きたかったから、エレンの最初がああいう性格だった、1期のときに感じたエレンの成長物語であるという感想に変わりはありませんね。
56話についても述べさせていただきますね。
56話 エレンの回想にて。
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『何で地下室に入っちゃダメなんだよ!?』
『お父さんの大事な仕事道具があるからだよ』
『ねぇ父さん』
『いつになったら地下室見せてくれる?』
『さぁ・・・・・』
『お前が一番大事な物に気づいた時かな』
『・・・・・何それ?』
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さあ、この回想の前後に、エルミン達はウオールマリアの自分達の家を目指し歩いていたのですが、その時にかつての賑やかだった町の日常を思い出すエレン。
『お前が一番大事な物に気づいた時かな』
それが彼が豚と呼び、憎しみを抱いた壁の中の日常を謳歌する人々、例え虚偽の繁栄で家畜の安寧だとしたとしても、平和な日常であったとするなら、それを憎んだエレン達への、強烈な言葉ではないでしょうか。
そして、それに気付きかけているエレンという存在を描いたシーンとして、素晴らしかったですね。
様々な意図が交錯するこの作品ですが、周りを馬鹿にしていたエレンが、周りを見て自分を批判する言葉を発するまでになる、1期と比べると、実に大人になったように感じますね。