Mi-24 さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
アンドロイドに心はあるのか?
精巧に作られていて人と見分けが付かない家事専門のアンドロイド「ハウスロイド」。
そんなハウスロイド達の憩いの場として作られた、喫茶店「イブの時間」を中心に話は進む。
この作品は一言で言うと「やさしい世界」。
人工知能(AI)を搭載したアンドロイドは人間に尽くす、貢献する事しか考えていない。
他のSF作品のように、アンドロイドが「何故自分達は人間に仕えなければいけないのか?」と疑問を持ったりしないし、人間に反乱を起こす事もない。
しかし現実世界でのAIはどうかと言うと、既にAIが差別をした事例が幾つもある。
AIは『ゴミを詰めればゴミを吐き出す』
偏見や先入観を完全に無くすのは、人がAIを作る限り無理な相談だろう。
この作品に出てくる聖人君子のようなアンドロイド(AI)は、本当に実現可能なのだろうか。
人は元々、善人と悪人の両方を兼ね備えている。純粋な善人など居ない。
人が誰しも持っている悪人としての自分を、図らずもAIに学習させてしまったとしたら?
悪人を学習したアンドロイド(AI)はどのような行動を取るのだろうか?
「イブの時間」のマスターや常連客達は希望ある未来を信じていた。
全ての人が、この作品のアンドロイドのように「他人のため」を第一に考えられるなら、争いの無い優しい世界になるだろう。
このアニメ作品の世界は理想郷、ユートピアのような存在。無いと分かっていても憧れてしまう。