てっく さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
『共存』
ある日、
何処からともなくやって来た寄生虫が人間の体内、それも脳に寄生し思考の主導権を得る。
主導権を得た寄生虫達は人間を主食とし生きる。
主人公もまた、寄生虫に寄生されるが右手に寄生され脳は奪われてない為に寄生虫と共存することになる。
寄生虫は寄生虫が生きる為に考え、人間は人間が生きる為に考え行動する。
その『是非』を問うた作品。
基本的に、パラサイト系は苦手ですし可能であれば立ち入りたくない部分ですが、学生時代に友人に右へ倣いで原作を読んでいた事とサブタイトルの『セイの格率』というタイトルが気になり視聴。
『格率』というのは、世の中で幅広く承認されている行為。証明の必要がない命題。
つまりは、世間が言うところの『普通』とか『常識』なんかに近いのかな。でも、なんだか難しい。。。
『セイ』についても、あえてカタカナ表記にしてるのは、観測角度によって「正」だったり「生」だったり「制」だったり。あるいは、「性」でもある側面を持っていたりもするからだと視聴後に理解。
私なら、突然右手にヘンな生き物が入り込んでくれば、パニックで腕を切り落とすかも知れない。。。
ただ、そこに『会話という意思の疎通』が行えた事で主人公は切り離す事ではなく観察することにシフト出来たのだと思う。
これは、人間社会でも同じ事が言えるのかな。コミュニケーションの有無や質次第で、その先の思考は変わるし変えられる。
相手が何を考え何を思い何を求めてるのかを知り、理解することで『共存』という道が見えるようになる。
そういった部分を見せてくれた作品でした。
ただ、その中でも『人間』という種族が生きる為の選択をするということは不可避であるという事実も考えさせてくれる。
私には中々に強い描写でしたが、考え深い作品でもありました。
ミギーが可愛く見えて来た私って。。。ブルブル((゚Д゚;))ガタガタ