なばてあ さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
塑性ひずみ量と萌え強度物性値の対応
もともとそれほど重たいストーリィ展開を期待していなかったライトユーザは、かならず脱落していく。あとはその脱落していくボリュームをどこまで小さくできるか。・・・という一点に賭けられた第二期。
ストーリィの構成としてはさほど目新しいところはない。ただ、丸戸節であるところの独特な「セリフ回し」とCV陣のクオリティ、そして、深崎さんの原案キャラとフェティッシュなカメラアングル。その一連の要素が、ライトユーザの遺漏を最低限にとどめるべく、必死にダムの堤防を築き上げていく。
{netabare}前半はやや中だるみ。ただ、もちろん第8話は神回。でもそれは、ストーリィが素晴らしいのではなく、セリフと声とキャラと画が素晴らしいことの結果だ。文学的リアリティが欠落したあとで別種のリアリティを充填していく構造には、とてもとても、2010年代っぽい「イマっぽさ」がある。作品強度を上げる方向で機能する重たい展開だが、その重たさを支える物理的な構造が、この作品には、ない。{/netabare}
その破綻してるところが、最初は、ちょっと怒れてきちゃうんだけど、でもキャラの魅力に引きずられて何度かマラソンしているうちに、その破綻さえも魅力に思えてくる。結局、その破綻を自分がカバーしてやればいいじゃんって思わせられるということなのだろう。丸戸さんの掌の上だろう、まったくもって。
それにしてもETERNAL♭は神曲。この曲だけで、全項目の★+1でもいい。
衝撃:★☆
独創:★★☆
洗練:★☆
機微:★★★★
余韻:★★★