なばてあ さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
神学と特撮の射影変換
構造はこう。
{netabare}萌えパートに対する特撮パートをアニメ内で分節し、その分節をまるごとアニメパートとし、アニメパートに対する実写パートを作品内で分節し、その分節をまるごと視聴者の余韻にたたみ込む。 {/netabare}
神学的な創造の表象でもある。
{netabare}新条アカネの閉じられた世界。クローズドで矮小な世界であるがゆえに、エントロピーの増大が際立ってしまう。その象徴としての怪獣。しかも、神が神として存在するためにはみずからを外部に置く必要があるのに、その処理もしていないために、怪獣はどんどん集積し、そして「破壊」ではなく「混沌」の権能のみが重ね掛けされる。 {/netabare}
わたしのなかでは、EDテーマ以外はほとんど瑕疵がない。キャラデザや作画はアニメの愉悦を止め処なく放出し、それと同時に、作品全体のデザインはメタ的に解釈する奥行きを掘り続ける。
{netabare}作品のグランドデザインは『まどマギ』に似ている。髪もピンクだし、カワイイし。そして髪も黒ロングだし、凜々しいし。切なさや愛しさは『まどマギ』のほうが上だけど『SSSS.GRIDMAN』は楽しさや清々しさがある。{/netabare}
そしてどちらも余韻がすさまじい。
衝撃:★★★★☆
独創:★★★★☆
洗練:★★★★★
機微:★★★★☆
余韻:★★★★★