星ノ海酩夜 さんの感想・評価
4.3
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
進撃の巨人と作風が似ている…?
監督が荒木哲郎なだけあって、話の流れや演出、アクション性に富んだ作画といい、進撃に近いものを感じました。
敵がカバネ(人間がカバネに噛まれウイルス感染によって生まれた不死なる存在)か巨人(生態が不明の巨体かつ驚異的な生命力を持った存在)かが大きな差であると思います。また、時代背景も現代兵器(?)が多用された進撃に対し、鉄製の武器や刀が多いという点で、時代劇に近い作品になっていると思います。
自分は進撃の世界観に少し違和感を抱いていたため、昔、視聴断念してしまいましたが、カバネリは多少違和感を感じる場面も生じましたが、観てよかったなと思える作品でした。
違和感をぬぐって、視聴できたカバネリの最大の面白さは「鋼鉄城の人たちのチームワークの良さ」にあったと思っています。
様々な人間関係が全十二話で構築されていて、時には人間すら敵になってしまうようなサスペンスも含まれていたと思います。その中でも鋼鉄城で戦ってきた仲間たちは時に仲間に疑いの目を向けつつも、少しずつ「チーム」として完成していく、、、そういった面に感動を覚えました。
8話あたりからの怒涛の展開にはついつい鋼鉄城で一緒に戦っている気持ちになり、惹き込まれてしまいました。
上記のひとつ違和感を感じてしまったのは「融合群体」の存在に関してだったと思います。進撃リスペクトが強かったのか、この存在はリアリティあった作風を少し科学的にしてしまい、台無しにしてしまったように感じました。
主人公、生駒の声優「畠中祐」さんはかなり若手の新人声優ですが、声質がかなり特徴的で違和感を感じる視聴者も多かったとは思いますが、自分としては「畠中祐」さんだからこそ完成された主人公なんじゃないかなと思うぐらいにはマッチしていたと思います。
主題歌は今となってはアニソン大御所、「EGOIST」と「Aimer」
どちらもノイタミナのシリアスアニメにふさわしいアーティストだと思っていますが、この作品でも雰囲気を出した曲だったなと思います。
進撃と比較した評価も多々あったと思いますが、作品個体として面白く、進撃好き、そうでない方でも楽しめる作品であると思っています。