よぞら さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
故郷の消失、目的を探すまゆこ
アンダー7のニアは、社会に存在しないことになっている。なぜなら「プラス5」から「アンダー5」までの宇宙人しか管理登録がなされていないためだ。
ニアは昔、宇宙船(母船)によって運ばれてきて、その母船もまた消滅する。そこに感傷はない。忘れている。忘れていても訴えてくる声をニアは聞く。とぎれとぎれになった声。
ニアには帰るところがない。
ニアと同居しているまゆこにはお金がない。
それをつなぎとめるのは「荏の花湯」という銭湯(場所)だ。
そこにも新たな開発の手が忍び寄っている。
帰るところもお金もない人びとという悲惨なテーマを、時代背景を交えながら、まばゆいくらい明るく描いた贅沢な作品。