「さらざんまい(TVアニメ動画)」

総合得点
72.5
感想・評価
315
棚に入れた
1236
ランキング
1140
★★★★☆ 3.5 (315)
物語
3.3
作画
3.7
声優
3.5
音楽
3.6
キャラ
3.4

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ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:今観てる

さらざんまい レビュー

INTRODUCTION
舞台は浅草。
中学2年生の矢逆一稀、久慈悠、陣内燕太の3人はある日、謎のカッパ型生命体“ケッピ”に出会い、
無理やり尻子玉を奪われカッパに変身させられてしまう。

『元の姿に戻りたければ“ある方法”でつながり、ゾンビの尻子玉を持ってこい』
ケッピにそう告げられる3人。少年たちはつながりあい、ゾンビの尻子玉を奪うことができるのか?!
同じ頃、新星玲央と阿久津真武が勤務する交番でも
何かが起ころうとしていたー。
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幾原邦彦監督によるオリジナルアニメ作品。『輪るピングドラム』『ユリ熊嵐』はみたことがあるんですけど、『少女革命ウテナ』はまだ見てないんですよねえ。

つながる、というフレーズが前面に打ち出されていて、「人の縁(えにし)」を題材にしているのかなと、軽く視聴していると感じます。コミュニケーション?という言葉も浮かびましたが、「つながる」という言葉とコミュニケーションはどうにもしっくりきませんね。
この作品の「つながる」「つながり」というものは、「出会い」と「別れ」という時間軸上の事象が存在しますよね。そこに時間ごとにつながりの強さという値がプロットされていて、つながりの強さを強めるのが「コミュニケーション」という手法。日本語に当てはめるとコミュニケーションは様々な言葉があると思いますが、この作品で言えば、「相手への理解」「意思の疎通」という、日本語の単語一つでは表せない言葉ではあるわけですが。
おっと、コミュニケーションの話にそれましたが、「縁」という言葉は、どうやら仏教用語にその語源があるようです。
縁という言葉は「縁(えん)が深い」「縁があって」など、繋がりの深さや、繋がりの起点を表す時に使うこともできますよね。
この作品で私が見せられているのは、人間の繋がろうとする行為のありようを見せられていると考えましょう。
自分が存在して他者が存在する、他者が消えることによって、自分の存在を成立もしくは認識できなくなる、はたまた、自分のありようがかわってしまうことを描いているように見えますね。そういった人のありようには「縁」という言葉がしっくり来るかなと。

そういった作品と捕らえて、人のありようをどこまでリアルに描写できるか?という点で、「欲望」という素材は非常に人間らしさを引き出しているなと感じます。「賭ケグルイ」に前クールで私は嵌ったんですけど、やはり欲望の肯定、抑圧からの開放を望んでいるのかもしれませんね。


物語の先を考えると、カパゾンビを倒した後に個人の欲望を解放させる(まあ無理やり秘密をばらしてるんですけど)ことが、題材である人の縁の行き着く先、この作品の終着点になるのかな~。
全てを友人にさらけ出すって、凄い怖いことでもありますけど、笑ってくれたりとか、受け入れてくれるって嬉しいことだと思うんですよ。そこに、深いコミュニケーションだと思うし、結果として深いつながりとなるのかもしれませんね。


ジャンルとしては、尻子玉を抜くとか、カパゾンビの様々な倒し方が、アダルトではなく、下ネタコメディとしてなっている所で、まあとりあえず笑っておこうと思えるコメディの面を持ちつつも、少年たちが欲求というものに向き合っている青春物としても見れますね。

ああ、KANA-BOONさん、「全てがFになる」以来に聞きました。相変わらずカッコイイ曲を作りなさる。

投稿 : 2019/06/02
閲覧 : 311
サンキュー:

27

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