遊微々 さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
伝説の始まり
デジモンシリーズの元祖というべき作品。
遊戯王やドクタースランプとの同時上映作品で、映画作品ではあるが時間は15分ちょっと。
そこらのTVアニメの半分にしかならないくらいのボリュームだが、その中身は凄まじい。
監督を務めるのは若かりし頃の細田守監督。
そしてこのデジモンアドベンチャーこそ、細田監督の才能が遺憾無く発揮されている名作である。
内容はTVシリーズの前日譚。「光が丘爆弾テロ事件」の真相が描かれている。
TVシリーズとの一番の違いはアグモンの描かれ方。TVシリーズでは太一たちの半分にも満たない大きさだが、今作では2M以上はあろうかという巨体で描かれる。また言葉も発さないためより怪獣に近い印象を受ける。
しかしこれが逆に緊張感ある空気を演出しており、デジモンの異質さを際立てている。
パロットモンとグレイモンの戦闘はもう完全に怪獣映画。美麗でダイナミックな作画による臨場感溢れるシーンはインパクト大。
さらにヒカリと太一の二人が笛を吹く名シーン、たった15分でここまで感動させてくるかと驚きます。
そして最後に流れる「Butter-Fly」。言わずもがな名曲で、入り方がTV版の最終回と並ぶくらい巧い。
たかだか15分のアニメーションですが、デジモンアドベンチャーの面白さの3割はこれで出来ていると言ってもいいくらいの名作です。