HINAKA さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
完全に今更、それも冒頭3話の1部分だけで何と3ヶ月!もう、何やってんでしょうねェ~。
TVアニメ・シリーズ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』に何故(なにゆえ)捕まったのか?「君がいない世界」〈第03話・第1部完〉
第03話「君だけがいない世界」
〈地元の藤沢(神奈川県)駅付近で、桜島
麻衣を知らないかと、背後に本人を連れたまま
道行く人に尋ねる、咲太君。やはり、誰も知りません〉
〈他の知り合いにも電話しますが、皆知らないと・・・〉
結果として何が分かったかと言うと、本格的に〈桜島舞〉と言う存在が、世間から消滅しているという事実です。
そこに事象が存在するか否かは、「見る(観察する)客観的存在が有って、初めて成立する」という、「観察者理論」が目出度く、成立します。ただし、ここ言う観察者は飽くまで個人の概念(自身が認知し理解した事)として、存在の有無を言っているので物理的な「物体(重さや大きさなど)」としての存在は、問われていません。
逆に言えば、完全に透明なガラスの柱がそこにあって、ぶつかって初めて存在を知るか否かは、問われていません。
実際、そこに居る麻衣さんにぶつかる人は居るのですから、完全に存在が消滅したのとは違います。敢えて言えば、若くて美人で有名だった芸能人〈桜島麻衣〉と言う存在を、人々が《忘れたのか、覚えていないのか、意識から消滅させたのか》文字通りそこに在るのに、意識しないと実感できない『空気』といみじくも、咲太君が行った通り「空気」になってしまったようです。
特に学校の様な集団生活の場で、本人と周囲の環境があり(舞さんの場合は、入学当初から2学期まで登校しなかった。本人も他人との関係を避け、目立ったぬ様に振る舞った)その為、自然と空気化が進行した。
と言えるかも知れませんが、その上記憶や記録からも消えてしまうと言うのが、この物語の特徴です。確かに、高校生活3年間、同じクラスに在籍したのに、存在を覚えていない。歳月が流れたせいでは無く、極論すれば卒業式直後から、既に覚えていない・・・というクラスメイトがいても、不思議ではありません。
それでも、記録は残ります。記録まで消えるところが、まさにこの物語のテーマ(この第1部・第03話にとっての)と言えると思います。
非常につまらない言い方をすると、この物語は「現代人(これ大事)は、多くの他者の記憶と記録に残らなければ、存在を証明できない!
そして、このアニメ作品の素晴らしいところ(もしくは原作の力)は、それを「思春期症候群」と言う枠の中で、見事に成立させてしまった事です。
そしてもっと遠くへ行けばと、東海道本線の最終各駅停車「大垣(岐阜県)」行きで、終点まで向かう二人。
微笑ましく、手なんか握っちゃって・・・。
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(もちろん内容的には、順番は逆です)