四畳半愛好家 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
笑って馬謖を赦す!(批判的レビュー注意)
異世界転生系の「小説家になろう作品」。
類似作(失礼?)の『異世界はスマートフォンとともに』『賢者の孫(失望視聴中…)』等と比較すれば、大分まともな作品でした!!(個人の主観)
主人公は割とチートですが、クサいセリフは比較的少ないし、痛い男の妄想ハーレム世界観ってわけでもありません。(たぶん)
(『オーバーロード』など細かく作りこまれた作品もあるので、「小説家になろう作品」を根本から批判するつもりはありませんが、アニメ化に値しない作品が多く見受けられるのも確かです…。)
ぼーっと観れる気楽さが魅力のストレスレスな作品ではありましたが、
同時に、見応えのない作品にも思われました。
辛辣な表現ですが、”おままごとみたい”な世界観がどうも気に入らなかったです…。
クーデター起こそうが、魔王復活レベルの罪を犯そうが、すべて赦してしまう主人公リムル…。それに感化され更に広がる仲間の輪…優しい世界…。
広がる私の疑念…深まる眠気…。
赦すことで解決するなら、そんな楽なことはございません!
現に、赦すことだけでは改善されないからこそ、ルールを作り、時には”泣いて馬謖を斬る”必要があるわけです。
トップに立つ人間ならば猶更、赦すことだけが器量ではないはずなのですが…。
”もどかしさ”や”失敗”が一切省かれたような世界観では、心から感情移入はできないですし、作りこみが甘いように感じてしまいます。
(例えば大人気の『コードギアス』なんかは、もどかしく、うまくいかないシーンが数多くあり、だからこそ物語への没入感を味わえるのです!!)
えらくあっさりしていたものの、「シズさんを取り込む話」は、どことなく寂しさが残る悪くない後味を残してくれました。(展開も予想できませんでした。)
「テンプレ俺TSUEEE!」作品が溢れる中、物語に一定のオリジナル性があった点は良かったと思います。
以上、正直な感想でした。