でこぽん さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
走行中の爽快感や登場人物の心の叫びが伝わってくる物語
この物語は、何のとりえもない孤独だった主人公の小野田坂道が自転車競技部に入部することで、仲間ができ、仲間とともに勝利を目指す物語です。
このアニメの魅力のひとつは、坂道たちが懸命に走行したときの爽快感です。BGMが実に内容にマッチしています。
挿入曲が流れる中で坂道たちの熱い走行を見ると、とてもすがすがしく、思わず感動してしまいます。自分も一緒に自転車で走行したくなります。
そして、この物語のもう一つの魅力は、それぞれの登場人物の心がしっかりと語られていることです。仲間だけでなくライバルの高校の生徒についても丁寧に描かれています。
それぞれの登場人物の心に、思わず感情移入してしまいます。
人が行動する際は、必ず理由があります。その理由が十分わかるので、ついつい応援したくなります。
そして物語が、奥深く感じられるのです。
私は、巻島裕介と箱根学園の東堂尽八との友情が感動しました。
一見冷たそうに見える巻島裕介やナルシストの東堂尽八が、実は熱い心を持っており、しかも優しさも強さも兼ね備えているところが魅力です。
他にも、魅力的な人がたくさん登場します。
私たちは、誰もが人生の主人公です。
過去に犯した出来事の後悔の念や、過去に感動した思い出は、一生ついてきます。
過去の出来事を糧にして、未来に向かって懸命に頑張ること。
それを、このアニメは語っています。
ところで、今まで私は、自転車競技は個人競技だと思っていました。
だが、このアニメを見て、それが誤認だとわかりました。
自転車競技は団体競技です。仲間がいなければできません。仲間を信じること、仲間の期待に応えること、そして辛いときには仲間に助けてもらうこと。
それはとても素晴らしいことでした。
最後に、この物語は、フィクションです。それを踏まえて視聴してください。
道路では交通ルールを守りましょう。
{netabare}
秋葉原まで平坦な道のりでしかも信号待ちが沢山あるのに、そのおかげで登り坂が得意になったとか
競技中に自転車に乗りながら長話などできるわけないとか
アラを探せば、このアニメには矛盾点が沢山ありますが、
そんなことなど気にしないで見ましょう。
{/netabare}