あぱぱ さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
人の存在意義
視聴回数 5回くらい
本作品は日本社会を風刺した物語です。
原作者の奥 浩哉さんは「GANTZ」や「いぬやしき」で
様々な人間模様を描いています。
珍しく作品内のキャラクターが奥 浩哉さんの大好きな巨乳女性が
登場しないので、少し残念感があります。
特にこの作品では人の繋がりをテーマにした物語で、社会と個人に
ついて考えさせられる場面が多く感じられます。
以下は視聴済みの方向けの内容です。
{netabare}
「GANTZ」で加藤に対して「偽善者」という表現がされていましたが
犬屋敷は人として完全ではないですが「善人」。
逆に獅子神の殺人行為は「悪人」ですが、人の気持ちとしては
「常人」だと感じられます。
善人と悪人を作り出したきっかけが日本社会のシステムで
あっただけで、誰しもがどちらの境遇に陥る可能性があり
気持ちを変えられるのは本人の意識次第ではないかと
考えさせられる物語ではないでしょうか。
人の気持ちは良くも悪くも環境次第で変化します。
{/netabare}
個人的に制作会社のMAPPA作品を高く評価しています。
他のMAPPA作品で楽しめる方にはオススメかと思います。
実写の劇場映画もありますので、気に入られた方はそちらも
視聴されるといいです。
(余談)
先進国の社会システムで、人の気持ちが疲弊しきっている描写は
視聴していて気分がいいものではありません。
しかし現実へ向き合わなければ見えてこない自分があって、
それにより変化する自分がいることを認めないといけない
自覚も必要です。
まわりから見て「いい人」は「どうでもいい人」ではなく
「好(い)い人」へ変われる自分になれれば素敵だと感じています。
そんな「好(い)い人」が、いぬやしきです。