ようす さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
落語一筋の人生、何を手に入れ、何が残ったのだろうか。
ドストレートな落語もの。
落語って普段触れることがなくて、
この作品で聞いたのが初めてかも。
この作品で落語に興味を持って、
TVなんかで流れてると「おっ」となって聞いてみたり。
昭和の空気を感じながら、
落語を通して人生に触れる。
全13話です。
● ストーリー
刑務所で聞いた落語「死神」が忘れられず、
落語家・有楽亭八雲(ゆうらくてい やくも)に弟子入りを申し出る青年。
弟子は取らないと言っていた八雲だが、
与太郎(よたろう)の名を与え、付き人として傍に置く。
八雲の家に住み込みながら、
落語の世界や八雲の過去に踏み込んでいく。
1期でメインとなるのは、
八雲こと、菊比古(きくひこ)の過去。
先代八雲に弟子入りした菊比古が、
同じ弟子の助六(すけろく)と共に歩んできた落語人生が描かれます。
望んでいないのに放り込まれた落語の世界で上達しないことにもやもやする菊比古。
落語が大好きで、天才肌の助六。
正反対の二人だけど、
互いの人生に欠かすことができない存在。
そんな二人のドラマが淡々と描かれます。
お風呂に行ったり、お酒飲んだり、着物買ったり。
ややこしい恋愛もあったり。
いろいろなドラマはあるけれど、
淡々と描かれた日常が織りなす人生は、
穏やかな時間であるようにも感じられます。
ただ、人生には波がある。
その波が、描かれているうちに、気が付けば大きくうねっている。
私達の日常だってそうなのだ。
幸せもあれば、苦しみもある。
思いがけない出来事だってある。
だけど時間は淡々と流れていく。
そういう意味で、この物語の人生の描き方はリアルです。
ただ、落語という世界が、私達にとって非日常なだけで。
≪ 落語 ≫
落語が柱なので、
作中でもたくさん落語が演じられます。
座って話す。
ただそれだけだけど、それだけじゃない。
1話から一気に落語に惹かれました。
ひとりで話しているのに、ひとりじゃないみたい。
ひとりで数人分の役を演じる漫才って感じ。
1話では結構長く落語やってくれたけど、
与太郎の「出来心」は普通に笑ってしまったww
簡単に“落語”と言っても、
演じる人や話によって、雰囲気が全然違うものなのだなあ。
菊比古の落語は艶やかだったり、客に聞かせる落語。
与太郎や助六の落語は客を笑わせ、場を盛り上げる落語。
それにしても、声優さんって本当にすごいですね。
役に関われば落語までこなしてしまう。
上手い、上手すぎる。すごすぎる。
だけどそれ故に、本家の落語家さんが話すより美しすぎた印象がありますw
本家の落語をたくさん聞いたことがあるわけではないので、
あくまでも個人的な印象ですけれど。
それがいいのか悪いのかは置いといて、
美しいから聞き惚れたというのは、間違いありません。
● 音楽
OPもEDも、この作品にぴったりでした。
でも個人的な好みではなかった^^;
劇伴がまた作品にぴったりで。
昭和な雰囲気をレトロでおしゃれな雰囲気に仕上げていました。
● まとめ
私は1話が一番楽しめたかもしれません。
続きがつまらなかったわけではないのだけれど。
でも全体的に、
そんなにハマりませんでした^^;
こういう雰囲気の作品、
好きかなと自分では思ってたのだけど。
1期は回想話がメインだったのに対し、
2期は時間が戻ってまた異なるストーリーになるようなので、
そのうち見てみたいと思います^^