たわし(爆豪) さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「攻殻機動隊」よりは全く別の「SF漫画」
一応は攻殻機動隊と世界観が共通しており、攻殻機動隊の世界観から約50年後の2079年を舞台としている。
世界は第4次非核世界大戦が勃発し、第3次世界大戦による核攻撃で世界の人口密度が抑えられ、温暖化、砂漠化が進行し徐々に衰退しつつある世界である。
世界人口は後50年で80億人を越える予定である世界情勢からするとかなり真逆の発想であることが分かる。
そんな人類が衰退している世界で、代わりに延命措置されて何百年も生きながらえているサイボーグや「バイオロイド」と呼ばれる人工生命体。人造人間が台頭しているメガロポリスが舞台である。
原作者士郎正宗は、攻殻機動隊では現在進行形で先進国の悩みや病を如実に描いているが、
こと「アップルシード」では、どちらかといえば娯楽SF大作に近く、大味である。
「アップルシード」の方がメカデザインや都市デザインに当時の最先端の発想を取り入れているが、社会的な地続きのドラマが描かれているのはどちらかといえば「攻殻」の方であり、「アップルシード」はどちらかといえば士郎正宗サイバーパンク入門書となっている。
初期OVAは、「エヴァ」や「トップをねらえ」のガイナックスが担当してはいるが、そこまで高いレベルの作品ではない。これは制作である岡田斗司夫氏も謝っていた。