退会済のユーザー さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ラブコメなのに熱く語ってしまった…ww
1期から観ましたが、原作は読んでいないのでこのお話の結末は知りません。
なので公開予定の映画が楽しみです (#^^#)。
1話で詩羽が英梨々に、
「あなた私のことテクニックで読者を操ってるって言ったでしょう?それって作家としては最高の褒め言葉よ」
って言うシーンがありますけど、このアニメに対してもその”最高の褒め言葉”がぴったりと当てはまると思います。
完璧な設定・構成・展開・セリフと作画・動画、撮ってほしい角度はすべて逃さないフェチアングルw、
これは2次元のプロが作った傑作だと思います。
すっかりココロ操られてしまい、2次元テンプレがあてはまらないヒロインに見事にハマっちゃいました (#^^#)。
演出(監督=亀井幹太さん)も声優さん達の演技も素晴らしいんですけど、なんといってもこの企画・脚本の力ですよね。
原作ラノベの作者=丸戸史明さんがシリーズ構成・脚本をされていて、普通だと小説家がいきなり脚本を書くのは難しいと思うんですが、元々ゲームクリエーター(シナリオライター)だからこそできたのだと思います。
7話で倫也が書いた新企画「冴えない彼女の育て方」の企画書には、
「・ヒロンのふとした仕草、考え、行動を魅力的に、活き活きと描くことで、まるで現実の女の子を好きになっていくように感じさせる。
*ただし上記は、二次元的なヒロインを否定するものではなく、あくまで二次元ヒロインをベースとして、そこに現実の女の子の曖昧さや、感情の揺れ、ほんの少しのネガティブ要素をミックスすることで、あたかも二次元ヒロインと本当の恋愛をしているかのよう思わせることを目的とする。」
って書かれていまして、これってこのお話のコンセプトそのものですよね。
詩羽や英梨々の2次元テンプレの楽しさはホントに尊いんんですけど、でもやっぱり虚像だけでは「現実」や「本当」の恋愛感情や感動には負けちゃうわけで、そこで「3次元の”彼女”=恵を2次元の中に登場させる」という方法を考えたんだと思います。
が、でもこれもまた実に巧みなテクニックで、3次元的な要素と、3次元ではあり得ない要素が、絶妙に織り交ぜられていまして…。(まぁ、そうじゃなかったらさんざん手痛い目に会ってきているリアル3次元そのものはアニメでは楽しめないですよね。 ^_^;)
恵は最初のうちは普通の女子がオタク世界を見る目で、2次元ハーレムでキャッキャしているストーリーには傍観者的立ち位置で(不)参加してるけれど、それがだんだんとリアル女子にもあり得るような気持ちの動きでメインストーリーに入り込んできて、最終的にはホントにメインヒロインの場所にいて、観るひとも彼女に恋をする…。
この構成、タイミングの計算は徹底して練られたものだと思います。
完璧です。
じゃあ、最初に登場したテンプレハーレムのテンプレヒロイン達はフェードアウトしちゃうのか…っていうと、そこがまた凄くて、途中からこちらにも”リアル”のチカラが注入されていきます。
ひとつは”2次元ゴロ”がうろつくゲームビジネスの世界のシビアさ=”本当に”若い才能の持ち主がいたらぶつかるであろう要素。
もうひとつは…これもすごく感動させられちゃうんですが…おそらく作者自身の”リアルな”気持ちである、クリエーターとしてのプライドや”業”の要素。
そういうわけで、このアニメ、単純なハーレムラブコメというだけではなくて・・・その意味でもすっごく面白いんですけど(*^^*)・・・いかにあり得ない設定のご都合主義な展開であったとしても、創作の世界を極めようとしてきた製作者の方たちのガチでリアルな”もうひとつのSHIROBAKO”としても感動しちゃいました。
…でもまぁ、しっかり加藤ロスになってしまった私は、とりあえず、秋の映画までは1期2期時々見返してなんとか耐えて生きていきます(T_T)w