木ヨン さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
エヴァはエヴァ自身の歴史を塗り替えられるか
本作はオリジナル版エヴァのストーリー全体を4部作に再構築(リビルド)してしまうという大胆不敵な試みの第2作。庵野監督の意向からかオリジナル版の制作を手がけたGAINAXもテレ東も関わらず、製作委員会方式をとらないインディーズ映画的手法で行われる新劇場版は、良くも悪くもハイリスクハイリターンのようです。
第1作「序」はほぼオリジナル版の総集編といった内容で、近年のデジタル処理技術によりオリジナル版に比して格段に映像のクオリティが上がってはいたものの、新鮮さに欠けていたのが正直なところでした。しかし本作では序盤から新キャラクター真希波が登場したり、オリジナル版でも大変重要な設定であるエヴァ3号機起動実験のパイロットが{netabare}トウジではない{/netabare}など、大幅な設定変更を伴っていることが明らかになりました。カヲルやアスカの重要性も示唆させる予告編などを見るにつけても、後期2作にもより一層の期待を持たせてくれます。
ただひとつ、個人的に{netabare}真希波を登場させた必然性がいまのところはあまり理解できません。理解する必要がないと言えばそれまでなのですが、リビルドを通して現れた新キャラのわりにはいまのところパッとした働きをしてい{/netabare}ないのが気がかりでした。ここは結論を急がず、次回作以降に注目すべきなのかもしれませんね。