Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
新たなるジャパリパークの物語が、今はじまる!!
この作品…これ以上ない「産みの苦しみ」を味わった作品だったのではないでしょうか。
この作品自体…というより、周囲がだいぶ騒がしかったみたいですね。
私が知っていたのは、たつき監督が2期の監督から降板したことくらい…
だから、放送日時が決まった時には素直に嬉しいと思っていました。
この世界のどこかにつくられた超巨大総合動物園「ジャパリパーク」。
そこでは動物たちがヒトの姿に変化する不思議な現象が…。
いつしか"フレンズ"と呼ばれるようになったけものたちは、パークで平和に暮らしていました。
ある日、フレンズのサーバルとカラカルは、森の中でヒトの子供と出会います。
お腹を空かしたヒトの子供はなにやら困っているようで、サーバルたちは一緒に旅をすることになりました。
旅の途中で出会う個性あふれるフレンズたちに、パークの秘密や美味しいもの!
そして大地を揺るがすような大ピンチ!?
新たなるジャパリパークの物語が、今はじまる!!
公式HPのIntroductionを引用させて頂きました。
今度の主人公は、石川由依さん演じるヒトのキュルルちゃん…
でも気付いたらパークの中で独りぼっち…
ここが何処かも分からないし、どっちに進んでいいかも分からない…
そんな状況のキュルルを見たサーバルとカラカルが目的地まで同行することになりました。
個人的には、尾崎由香さんの演じるサーバルが再び見られて良かったと思っていました。
放送が始まる1週間前に放送された『放送開始直前特番「けものフレンズ2 #0」~尾崎由香、サーバルに会いに行く!」』を見たのですが、一時期喉の病気で声の出なくなり、舞台を降板せざるを得ない時があったんだそうです。
番組にはけもふれの舞台裏での出演者たちの会話が記録されていました。
彼女を励ます声、彼女の分まで頑張るからと支えてくれる声…
でも、自分の役目を全うできない悔しさは尾崎さん自身半端無かったと思います。
サーバルの少しトーンの高い声は、明るく活発な彼女の性格そのものを現しているようで、聞いていると元気を貰える気がします。
降板の理由に対しては巷で色んな噂があるようですが、私は1期と同じサーバルの声が聞けて嬉しく思いました。
今回は、スケッチブックに描かれた絵を頼りにパークの中を進んでいきます。
まぁ、お約束ですが、次から次へと愉快なフレンズが次々登場してくれます。
1期の主人公はかばんちゃん…
かばんちゃんは、生きるための知恵を如何なく発揮してフレンズと協働してきました。
中にはヒトの知恵無しじゃ絶対到達できないような場面もありましたから…
今回のキュルルちゃんも知恵を使うという点においては、一役買っています。
でもかばんちゃんの様に生きるためではなく、より楽しむことに尽力していました。
だから、キュルルちゃんに新しい遊びを教えて貰ったフレンズは少なくありません。
でも、内容的に残念な点があったのも否めません。
中盤から終盤にかけて懐かしいキャラ登場してくれました。
突然の登場にビックリしましたが、突然の登場者は私以上にビックリしていましたから…
その出会いが偶然か必然かは分かりません。
でも本当に困った時に助け合える間柄だったからこそ、引き寄せられたんだと思います。
この展開…状況から理解できなくはありませんが、寂しさと無念さを感じたのは事実です。
あれじゃ、突然登場したキャラが可哀想過ぎ…
だって気付いたんですよ…気付いて…名前も呼んだのに…
それに違う展開に持っていける伏線まで張っていたじゃありませんか。
だからこそ、もう少し違う次の一手は無かったの…と真剣に思ってしまいました。
こうして物語は終盤に入っていくのですが、ここでセルリアンに関する新たな事実が発覚します。
この事実がセルリアンに対する全てではないと思いますが、内容は結構衝撃的です。
そして迎えたラストシーン…振り返ってみると、ここももう少し違う展開を期待したかったところです。
この作品に求められる…いえ、1期からのファンが望むのは「完璧な予定調和」なんだと思います。
登場するフレンズも増えて、この作品ならではの落としどころに寸分違わず着地させる必要のあった、極めてハードルの高い作品だったと思います。
完走後に、ネットに掲載されている騒動を少しだけチラ見しました。
内容は詳しく見ていませんが、驚いたのはその物量です。
きっと調べるのに物凄い手間暇をかけたんだと思いますし、よっぽど深く視聴しているんだと感心してしまいました。
オープニングテーマは、どうぶつビスケッツ×PPPの「乗ってけ!ジャパリビート」
エンディングテーマは、Gothic×Luckさんの「星をつなげて」「きみは帰る場所」
そして最終回は、うぃあーふれんず!による「ようこそジャパリパークへ」
1クール全12話の物語でした。
様々な評価がありますが、周囲の賑わいを私自身は殆ど何も知らずに完走しましたが、先入観を持たずに視聴できたので結果オーライだと思っています。
違う展開を望んだ場面も幾つかありましたが、総じて楽しませて貰いました。