てぃーし さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
比較的良作品!
同性愛や、それに近い、順ずるような描写が多々見られ、それが軸となるような話であったため万人受けこそしなかったものの、ストーリーや作者が投げかけている話題、伝えたいことなど様々な点で評価されるべき作品であると思う。ことの発端である主人公とサブ主人公のキスから始まり、友人関係、他者からの目、など様々な困難を乗り越えながら文化祭や光のアート美術展体育祭などで互いの友情を深めていく。全ての行事でキスをしていたことから二人の「キス」に対するこだわりが感じられた。一方で、主人公達とつるんでいる友達二人もいざこざによって本音をぶつけ合った結果互いの気持ちを知り、キスを、していた。しかしこの二人は日常的にキスをしているわけではなかった。このことから二人のキスに対する価値観は主人公達と違う事が分かる。
主人公の事を密かに好んでおり、卒業を間近に控えたサブ主人公の姉は、最後に主人公に告白するも、主人公は最後までサブ主人公にこだわり続けた。そのためサブ主人公の姉は付き合う事を断念したが、気持ちを伝えた事、そして相手の気持ちを聞けた事からやり切った表情であった。主人公はサブ主人公の姉から言われた「好き」という意味がよく理解できず本当に「好き」なサブ主人公とキスをしながら「好き」の意味を考えた。後に新学年になったいつものメンバーで登校し、主人公とサブ主人公がキスをして校門をくぐり抜けるというシーンで終わった。
人それぞれ三者三様の「好き」をみせ、好きというものには色々な形があるという事をファニーにそして少し大胆に伝えたこの作品、作者は賞賛に値するだろう。ただ少し残念な点は、12話という短い話数であったためか主人公とサブ主人公のキスまでがやや強引だった行事があった事とキスを優先するあまり少し内容が薄くなってしまった事である。