Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
視点が違えば世界は別モノだ。
言わずもがなですが、本作品は「モブサイコ100」の続編となります。
物語の内容に繋がりがあるので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。
正直2期が来るとは思っていなかった作品でした。
私の前期の評価は☆3.6…私の琴線に触れた、という感じの作品では無かったようです。
・第20回文化庁メディア芸術祭 アニメ部門審査委員推薦作品受賞
・Crunchyroll アニメアワード2016 ベストアクションシーン/ファイトシーン賞 1位
・第62回「小学館漫画賞」(少年向け部門)受賞
これは、この作品の受賞履歴です。
賞を受賞するのと面白い作品かは、イコールじゃないと思います。
それでも、ある一定の基準で作品を横一線に並べた際、何等かの秀でたモノが評価された結果なので、一概に無下にはできません。
ごくフツーの暮らしがしたいと願う中学2年生・影山茂夫、通称「モブ」。
一瞬で人混みに紛れてしまうほど、サエない外見をした彼は、
じつは誰よりも強力な超能力の持ち主だった……。
そんなモブと彼を取り巻く人々との青春や恋、静かに降り積もりやがて爆発する数々の感情。
そして、かつてモブの前に立ちはだかった謎の組織「爪」の再臨。
思春期真っ只中の少年の魂が咆哮する、明日はどっちだ!?
公式HPのIntroductionを引用させて頂きました。
完走して振り返ってみると、今期の方が1期よりも断然面白かったと思います。
1期は2期の序章…2期で対峙する相手を前に、モブは己自身を改造する必要がありましたから…
肉体的、精神的、そして社会における自身の立ち位置に至るまで徹底的な改造が必要でした。
たくさんの紆余曲折がありました。
それでも、モブは折れずによく頑張ったと思います。
ラストは対照的でした。
強大な力であることはどちらも一緒…
でも、戦いの後に孤独だったのはたった一人…
この結果がこれまでの努力の成果の何よりの証なのではないでしょうか。
だからこれは「モブの成長物語」と言っても過言ではないと思います。
そのモブの成長における最大の立役者は、霊幻新隆をおいて他にいないでしょう。
存在自体が詐欺っぽい感は否めませんが、要所でのモブにおける助言は的確なんです。
その言動から敵も多くいる事と思います。
実際に2期では相当叩かれましたから…
それでも慕う人がいるんですから、人間ってホント良く分からないですね^^;
そして「人の在り方」について…
・ずるしちゃいけない
・一生懸命頑張ることに意義がある
・人の心は力じゃ縛れない
この当たり前を愚直に実践していたのがモブだったのではないでしょうか。
大きな力を手にしたら、人は弱い方…楽な方に流されやすくなります。
でも、
・その力を与えられた理由は何か?
・何のために力を奮うのか?
を常に考えると共に、力を奮わないのも本人の力量だと思うんです。
こんなこと中学生でも分かっていること…
それにも関わらず、訳の分からない大人が己のためのみに力を振りかざそうとするから、話がややこしくなるんです。
当たり前のことを当たり前じゃない世界観で描いた作品…
そう考えると、いくつも受賞されたのも納得できる気します。
作画の雰囲気は前期同様ですが、物語の内容が良かったのと、この作風ならではの描き方が随所に散りばめられていたので、前期以上に気になることはありません。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、MOB CHOIR feat. sajou no hanaさんの「99.9」
エンディングテーマは、sajou no hanaさんの「グレイ」「メモセピア」「目蓋の裏」「いきるひとびと」
個人的にはエンディングの「メモセピア」がお気に入りでした。
1クール全13話の物語でした。
完全新作OVAの制作が決定したようです。
既に原作は完結しているので、私は2期で物語のラストまで描かれたとばかり思っていました。
だから新作OVAの情報を知った時、「なにを放送するんだろ。まさかの水着回や温泉回…って需要はないよね^^;」などと一人で考えていましたが、原作ラストまではアニメ化されなかったみたいです。
どんなOVAが制作されるかを楽しみにしています。