しゅりー さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
原作を知らなくても楽しめる漫画原作映画のお手本
大和和紀先生の原作やTVアニメは有名ではありますが、
なかなか地上波では再放送もされませんでしたので
実はちゃんと視聴したのは前後編でリメイクされた本作だけ。
それまではたまに懐かしアニメ特集みたいな特番で
何となくTVアニメ版の雰囲気を感じていたくらいでした。
そんな方は他にもたくさんいるんじゃないでしょうか。
さて本作は2017年から2018年に制作された前後編の映画の前編で
るろうに剣心シリーズを手がけた古橋一浩監督が担当されています。
古橋監督は後編も脚本を書かれているのですが、
この前編の映画としての完成度の高さに監督の手腕を感じます。
物語は畳みかけるようにどんどん進むのに
大正期のおおらかな雰囲気でそれを感じさせないのが素晴らしいです。
また、大島ミチルさんの劇伴はこの浪漫あふれる時代の
青春を清々しく魅せてくれていますし、
紅緒役の早見沙織さんの伸び伸びとした演技をはじめ
声優陣もとても快活な演技が目立ちます。
そして最後に流れる主題歌「夢の果てまで」もまた素晴らしい。
はじめて聴いた瞬間これは竹内まりやさんかと思ったら、
早見沙織さんの素晴らしい歌唱。作詞、作曲が竹内まりやさん。
こんなに本編の雰囲気を大切にされた楽曲が
竹内まりやさんに書いていただいたものとは驚きでした。
視聴前は終盤の展開なども知らなかったため
私は本作をとても楽しく体験できました。
原作をご存知の方なら懐かしさとともにアニメを楽しむことができ
もともと原作を知らない方でも新鮮に楽しむことができる、
そんなアニメであると感じます。
この前編を観て気になった方は好みは分かれますが、
後編もよろしければご覧ください。