「劇場版 はいからさんが通る 後編ー花の東京大ロマンー(アニメ映画)」

総合得点
67.0
感想・評価
49
棚に入れた
177
ランキング
2650
★★★★☆ 3.5 (49)
物語
3.4
作画
3.5
声優
3.9
音楽
3.5
キャラ
3.5

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ネタバレ

しゅりー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

恋に生きるキャラクターの魅力

2017年から2018年にかけて劇場公開された
はいからさんが通るの劇場アニメのその後編。
後編は城所聖明さんが監督を担当。

後編の部分はかつてのTVアニメでは放送短縮にあって
描かれなかったとのことではじめてアニメ化されているようです。
手元にソースがないですがネットの情報を信じるならば
TVアニメはモスクワ五輪の中継に放送枠を用意するために
中途で最終回を迎えることになったようで
シベリア出兵で行方不明になった伊集院忍少尉の成り行きと
重なるようで変な宿命を感じてしまいます。


記者の職業の傍ら前編中に行方不明になった忍を探し、
自身に恋する冗談社編集長:冬星との関わりに惑う紅緒。
紅緒に恋を感じ紅緒の幸せのために生き方すら変えようとする冬星。
忍によく似たロシアの亡命貴族というサーシャと
そのサーシャを愛する夫人のラリサ。
そんな人々が人間関係のしがらみや運命に翻弄されながら
恋と愛に生きる物語が丁寧に描かれています。

私個人としては紅緒同様記者となった紅緒の親友、環と
忍の陸軍での部下、鬼島との関係が最も淡く瑞々しい関係性に思えて
この後編の中では好きな要素です。
そこは環を演じる瀬戸麻沙美さんの芯のある声音と演技の
影響もあるかもしれません。


そうした恋に生きる人々の魅力がとても印象的に描かれてはいますが
人によってはちょっと視聴しづらいアニメになっていると思います。
いくつか理由はあるのですが、簡単に列挙すると
1. 当たり前ですが前編の視聴ありき
2. すぐに結末が予想できる中でなかなか進まない展開
3. 各キャラクターの設定や心の動きが重い

「2.」「3.」ばかりは数十年前の原作なので仕方ない部分もあるのですが、
どうしてもひたすらモヤモヤする映画にはなっています。
その上で本編終盤に描かれる史実の事件の描写も重苦しく
そういう様々な重さが一言でいうと「しつこい」印象で評価が難しい。

上記のような重さを覚悟して観ることができるなら
前編と合わせて是非ご覧いただきたいアニメと思います。

投稿 : 2019/04/30
閲覧 : 201
サンキュー:

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