退会済のユーザー さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
間違った社会に抗え
犯罪は不条理に存在する。事件、陰謀、その他諸々。あらゆる人物が入り混じって世の中を台無しにするからだ。
救いはあるのか?ああ、十分にあるぜ。何故なら警察や組織がいるから。だが、彼らに頼ってばかりいると、今度は自分の身が危ない。
自分の身は自分で守れ、とよく言われるが、まさにその通り。敵が目の前にいても、咄嗟の実力が発揮されなければならないのだ。
鍛え抜かれた体、卓越した技能、臨機応変に対処できる判断力。これら以外のスキルも必要とされる。モラルも大切だ。
他者を受け入れたり、物事を許すか許せないかを瞬時に決断する能力が主に該当するね。
僕はこの数年間、異例の事故に巻き込まれたことはないので、多少の気の緩みがあるかもしれません。
ですが、いざという時には、家族に手を出させないほど力強さを身に付けなければと思っております。
Psychopathな連中に太刀打ちできる。そしてPsycho(精神)をPass(乗り越える)にする。それが公安。
まず第一に言える事が、ストーリーの作り込みが素晴らしい。常にスリルで満ちていて、飽きさせません。ジャンルとしてはSFですが、リアリスティックな描写も多く、見応え満載です。
伏線が多く散りばめられていて、それらの回収の仕方も流石ですね。序盤は事件解決、中盤からは真の犯人を追う構成となっています。
シビュラシステムという便利そうで厄介な設定が物語に大きく関わります。住民の反乱、犯人の行方、正義の意味。すごく考えさせられます。
キャラも特筆すべき点。どのキャラも個性的で好感が持てます。特に主人公の狡噛慎也(こうがみしんや)に大半が惚れるでしょう。
僕にとっては憧れの二次元キャラです。カッコよすぎて痺れますよ。彼の過去と性質が現在に交差するのですから。
ヒロインの常守朱(つねもりあかね)は公安局に入ったばかりの新人女性。彼女も回を重ねるにつれて成長していきます。
終盤は見違えるぐらい変わり果てますよ。人によっては嫌悪感を示すかもしれませんが、僕の場合は気にしていません。
悪役である槙島聖護(まきしましょうご)のカリスマ性が凄まじく高く、性格もクールです。狡噛さんと同じくらい好きかも。
やっていることは犯罪そのもので擁護のしようがありませんが、同情の余地はあります。それは実際に視聴すれば解る事でしょう。
雰囲気はダークでシリアス。僕好みですね。大真面目な作風も本作を彩ります。
作画は終始安定していて綺麗です。Production I.Gの底力を垣間見ることができます。1クール目のOPとEDには圧倒されました。戦闘シーンも実に良い。
TV放送版では、ある回の絵が乱れていますが、円盤ではしっかり修正されています。ご安心ください。
音楽もハイクオリティーです。特にEGOISTの"名前のない怪物"は神曲ですね。鳥肌が立ちます。
無い。と言いたい所ですが、2クール目のOPとEDはあまり好みじゃなかったですね。1クール目が良すぎたのかもしれません。
最高以外の何物でもない名作。これほど気合の入った作品は観ていて本当に爽快です。僕は2期を観ていませんが(評判が芳しくないので)、劇場版は観ました。
が、やはり1期がナンバーワンですね。おすすめします。
例の如く海外版Blu-rayを購入し、もう一度観ました。手元に置いておいても損はありません。