にゃんた さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
良い意味での裏切り
★総評★
「競技かるたを題材とした、スポ根青春少女マンガな作品」
文章にすると、ちょっと軽めで浅い作品なのか?
と思えるかもしれない。
しかし、序盤であっさり裏切られた。
「え?競技かるた?あ、ああ、あれね。たまにニュースでやってるよね」
「クネクネしてて、スパーンってやってるよね」
「でもまぁ、『かるた』だし・・・ね」
・・・
・・・
ドスパァアアアーーーン!!
(||゜Д゜)うおぉ!!
視聴者の先入観を利用して、
こんな流れを非常に上手く表現している作品
{netabare}
「かるた」という競技に対する先入観
→激しさ、鋭さによって裏切られる
少女マンガ原作作品に対する先入観
→熱さ、深さによって裏切られる
良い意味で裏切られた。
この落差にすっかりやられてしまった。
{/netabare}
未視聴の方は、ぜひとも先入観を持って視聴して頂きたい。
★以下、詳細★
静から動への素早い切り替えと、ここぞという所で激しいパン&ズームを使うカメラワーク、
それに、金属音などによって緊迫感を感じさせる効果的なSEの使用によって、
アクションシーンの演出が素晴らしい。
また、セリフ内容にも程よく深みがあり、感情の変化の演出も自然で上手い。
ついついこちらも熱くなってしまう。
本気で物事に打ち込むということがどれだけ大変なものであり、
努力を継続することがいかに困難であるか・・・。
しかし、本気で物事に打ち込んだ者だけがぶつかる壁があり、そして得られるモノがある。
登場人物達の心理描写を通じて、これらを上手く表現している。
細かい部分でご都合主義的展開もあるが、芯となるストーリーに破綻は無い。
いかにして主人公の性格が形成されたか、現在の心境に至ったか、
なぜ現在のような行動を選択するのかについて
過去のエピソードを丁寧に描くことで説得力をつけることに成功している。
人によっては、
少女マンガ原作ゆえの画面のキラキラ、爽やか過ぎるキャラデザイン、
やや都合の良すぎる展開等に閉口するかもしれない。
しかし、これらを克服できれば、相当楽しめるのではないだろうか。
今の自分は、頑張れているだろうか?
もっと熱く取り組もう!取り組みたい!
明日への活力と頑張る気力をもらえるアニメ。
物語に説得力を感じたからこそ、このように思えるのだろう。