ひな花凛 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
良作
千代丸さん原作のストーリーは流石。張り巡らされた伏線と怒濤の回収でドーパミンが放出されまくりであった。これはシュタゲ以来の感覚だ。
同氏作詞作曲のOPEDはどちらも癖になるスルメ曲。編曲も格好良く大変良い。
またアニメーションとして、全体的に画面からセンスが溢れ出ている。全てのカットの構図が素晴らしい。コントラストのはっきりした表現が非常に良くはまっている。pakoさんの原作絵を上手くアニメ絵に昇華しているのも非常にポイントが高い。
スピーディに無駄なく進むストーリーが見ていてとても心地よい。「早口」「駆け足」と取るかどうかは個人の好みによるところが大きいと思うが、個人的にはこれがとにかくどんぴしゃだった。求めていたのはこのスピード感だ。圧倒的情報量が一度に脳に襲いかかってくる感覚も大変癖になる。
声優陣も各キャラに適役すぎるほどにぴったりだった。またあの台詞量を違和感なくあのスピードで読み上げる、プロ達の力を垣間見た。凄すぎる。
どこを切り取っても美麗で崩れていない作画、この伏線が張り巡らされた物語を1クールでまとめ上げた脚本、そして監督。制作陣にもあっぱれである。
とにかくアニメーションとしての完成度が非常に高い作品だと断言できよう。
最初は「オカルト?」と懐疑的に見ていたが、蓋を開けてみればなんてことはない、科学ADVシリーズの一角を担う存在として申し分がない作品であった。
全話視聴後のカタルシスが数日経っても治まらない。残された謎の解明を、あの先を、このお話の続きを、是非またこのアニメーションという形で見てみたいと願うばかりだ。
追記:{netabare}りょーたすの所謂「超乳」、キャラクター造形におけるその必要性について考えていたのだが、「りょーたすはマスコット的位置づけのキャラクターである」と誤認させるミスリードの役割を担っているのではないか?という結論に至った。仮にそうなのだとしたら、ポヤガンとの相乗効果もあり、まんまと思惑に嵌まったとすら思う。千代丸さん及び制作陣にその作戦は充分成功しているぞと声を大にして伝えたい。{/netabare}
素晴らしい作品をありがとう。