Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ありそでなかった日常系ファンタジー、はじまるよ~!
この作品はオリジナルアニメだったみたいですね。
漫画も発刊されていますが、2018年の8月~2019年2月までと短い連載期間だったため、全1巻の全5話というこじんまりとした漫画になっているようです。
この作品の視聴は出演される声優さんで決めた…と言って差し支えないでしょう。
勇者パーティーを演じる声優さんの顔ぶれはこんなにも凄いんですから…
ユーシャ(勇者):赤尾ひかるさん(こみっくがーるずのかおす、ゴクドルズのチカ等)
セイラ(聖者):夏川椎菜さん(天メソの乃々香、ハイフリの岬明乃、亜人ちゃんの日下部雪等)
ファイ(戦士):ありちゃん(野崎くんの千代、モン娘のパピ、この美の宇佐美さん等)
メイ(魔法使い):いのりん(ごちうさのチノ、天メソのノエル、リゼロのレム、よりもいのキマリ等)
そういえば水瀬さんの愛称について、これまではあやねるが命名した「いのすけ」が可愛いと思っていたのでレビューなどで使用させて貰っていましたが、占いによると相性があまり良くないんだそうです。
ご本人も「いのりんって呼んで~」とコメントしていたので、これからは私も「いのりん」を使わせて貰います。
少し話が脱線してしまいました。
この物語の舞台は、剣と魔法の大陸ナラル島…
ここには恐ろしい魔王がいるのですが、魔王が登場すると勇者が現れて魔王を討伐する…
でも時間と共に魔王が再び復活すると勇者もまた現れて魔王をやっつける…
ナラル島ではこのサイクルがこれまで何度も繰り返されてきたんです。
この作品…実はクライマックスから始まるんです。
勇者パーティーが目指すのは魔王の居城…いきなりラスボスが登場するんです。
そして…大した紆余曲折も無く魔王は消え去ってしまったんだからビックリ…
でも魔王は消えた訳では無く、過去にタイムスリップしていたのでした。
魔王がふと気付くと、そこはユーシャが勇者になる前の世界だったんです。
そこで魔王は考えました。
勇者をユーシャにしなければ、再び相まみえることはないだろう…と。
そこで、ユーシャの歴史を改変すべく名前をマオに改名し、冒険者学校の先生としてユーシャに接近…
こうしてマオとユーシャ達の物語が動いていきます。
さて、何もしらないユーシャらは、マオ先生のもとですくすくと力を付けていきます。
マオ先生が策略を巡らせていない訳ではありません。
何とかしようと色々と頑張ってはいるのですが、ユーシャがマオ先生の想像の遥か斜め上を突っ切っていくんです。
勇者って、誰もがなれる職業ではないんだとつくづく思いました。
強さとか優しさとか、普通の人間が持っているモノに加えて勇者気質…というか特性というか、そういうモノが必要みたいです。
でも勇者パーティーの中で私の一番のお気に入りは何と言ってもいのりん演じるメイです。
中でも時折見せるドヤ顔…その「してやったり感」が顔だけで留まらないのがメイの魅力だと思います。
カルタードへの執着心も個人的には大好きでした。
やっぱりいのりんが演じていたのが最大の理由だったりして…^^;
私はこの物語がマオ先生とユーシャ達の日常を描いたゆるふわな物語だとばかり思っていました。
だから序盤から中盤にかけて…そして終盤のこの作品に対する印象は大きく異なります。
少し考えれば分かることだったのかもしれません。
魔王と勇者が同一世界で共存しているのですから…ずっとそのまま…なんていう都合の良い思惑は誰が赦したとしても歴史が赦してくれないんです。
そしてそれが分からない魔王でもありませんでした。
物語が一転して迎えた最終回…
私はまさかこの作品で泣かされるとは夢にも思いませんでした。
くのちゃんの演技に…思わず吐露した魔王の本音に涙腺があんなにも刺激されるとは…^^;
そしてこの作品らしさの溢れるエンディングを迎えることになります。
キャラデザは「ゆるゆり」のなもりさんだから可愛らしさは折り紙付き…
一風変わった勇者と魔王の物語…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、勇者パーティーによる「えんどろ〜る!」
エンディングテーマは、いのりんの「Wonder Caravan!」
勿論どちらも通勤中に聞いています。
1クール全12話の物語です。
アニメーション制作はStudio五組さんなので安定感も抜群でした。
こういう作品ならいくらでも堪能したいと思える作品でした。