ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
1期と比べると物足りない
響け!ユーフォニアムTVシリーズ第2期
2期及びそれ以降の内容に関してはネタバレに配慮しますが
1期については見終わっている前提で話を進めます
2期を見た後しばらくどう評価すべきか悩んでいましたが
その後届けたいメロディ(以下届メロ)を繰り返しみて
リズも何回か見たうえで京都に聖地巡礼に行き
今年2月、3月にそれぞれ行われた
TVシリーズ1期&2期オールナイト上映に行って
ようやく自分の中で結論が出ました
あにこれの評価基準ごとに
1期と比較して考えていきたいと思います
作画:5.0(1期)→5.0(2期)
1期と比べてプラスになることはあっても
マイナスになることはなかったと思います
もともと満点をつけていることもあって
これに関しては一切文句なしです
キャラクターに関しては
制服のシーンが中心の中にも
浴衣やら水着やら文化祭のコスプレやら
いろいろな格好をさせて遊んでいるのが印象的でした
なんだか美男美女ばかりで気持ち悪い!
みたいな意見もあるのは知っていますが
これはもはや言いがかりというか
アニメにしても実写にしても
演出の一環で意図的に醜くしたい場合以外は
基本的に美男美女ばかりになるのは
ある種宿命みたいなものですよね・・・
人物だけでなく風景もとてもよく描けていました
こちらも基本的には校内の描写が中心ですが
それ以外にもお祭りやプール、合宿所
あすかの家の近くの河川敷など
印象的な場面が多くありました
{netabare}京都を飛び出して名古屋に行ったりもしていましたね{/netabare}
そのほか台風や雪を使って
普段の街の普段とは別の貌を演出したりもありました
昨年11月に京都に行った際に
えきびるコンサートの聖地でもある
京都駅もじっくり見てきました
久美子たちが演奏したあたりには
ちょうどクリスマスに向けてでっかいクリスマスツリーを設営中で
風情もくそもなかったんですが
久美子たちが演奏した会場の中で
自由に観て周れる聖地は数少ないので
非常に貴重な体験でした
やはり京都の街を描かせたら
京都アニメーションの右に出るものはありませんね
とにかく絵に関してはまったく文句なしです
音楽:5.0→4.5
たいして音楽に関しては
1期と比べてややおとなしかった印象
OPに関しては1期2期ともに高く評価しています
しかし、EDに関しては北宇治カルテットが1期から続投しているものの
カルテットなんて言いつつも緑輝と葉月は
2期では単なる脇役にすぎないので・・・
実際年月が経ってオールナイトイベントで聞いて
トゥッティ!には深い懐旧の念を覚えたものの
ヴィヴァーチェ!はこんな曲あったなー程度の感慨しか湧きませんでした
演奏に関しても
1期のマーチングと対をなすえきびるコンサートに関しては
{netabare}晴香のソロパートや緑輝のエレキベース等{/netabare}
なかなか凝っている部分もあり高く評価できると思います
1期では麗奈と香織先輩の吹き比べが衝撃でしたが
それに近い演出として{netabare}みぞれの事件前後の音の変化{/netabare}が使われています
ただ、決して不満があるというほどではないのですが
1期のあのオーディションほどのパンチ力はなく
同じ{netabare}みぞれ{/netabare}の音の変化というくくりでは
{netabare}リズと青い鳥{/netabare}における音色の進化に負けています
そして一番大きいのは物語の性質上
課題曲・自由曲が1期と同じであることから
細部の上達以上のインパクトがなかった
という点でしょうか
音楽を題材にした作品だけあって
その音楽の水準は1期同様非常に高かったものの
想像の範囲内に手堅く収まったイメージで
どこか物足りなさを感じてしまいました
キャラ:4.5→4.0
音楽の項でも述べた通り
緑と葉月がメインキャラからサブキャラに降格
麗奈もメインヒロインから主要キャラに転落
代わりに重要キャラとなったのは
{netabare}のぞみぞれと姉の麻美子{/netabare}
そして後半のメインだったあすか先輩
1期からの北宇治カルテットファンとして
出番が減ったキャラ達をもっと見たかったという思いと
同時に新しく物語の中心に据えられたキャラたちについても
もっと掘り下げてほしかったという思いが
どちらも満たされない2期でした
登場人物が増えて全体的に薄くなってしまったことが
2期の最大の問題点だったと思います
物語:4.5→4.0
1期の原作は1巻北宇治高校吹奏楽部へようこそ
を1クール使って丁寧にアニメ化しました
それに対して2期の部分は
2巻北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏
3巻北宇治高校吹奏楽部、最大の危機
を部分的に端折りながらアニメ化されています
これが2期が薄くなってしまった理由です
府大会までを描いた1期に対し
関西大会までを1クール
全国大会までを1クール
くらいのバランスで作っていればもっと良くなった気がします
府大会を勝ち上がった理由が
{netabare}順当にいけば代表入りしていた学校が
ソロ奏者が負傷して変更になり
代わりに入った2年生がミスをしたため{/netabare}
であることは今度の劇場版の範囲の大きな伏線だと思うのですが(注:まだ観てません)
この辺を削ってしまったことが
とんとん拍子に事が進み過ぎている
全国出場がそんなに甘いわけないだろう
みたいな批判につながっているのも間違いないでしょう
2期のストーリーは大きく分けで
希とみぞれ
滝と麗奈
久美子とあすか
久美子と麻美子
の4つの関係が中心になっています
前半はのぞみぞの話を中心に
時々麗奈がらみのエピソードが挿入され
麻美子が騒動を起こす部分が入ってきます
後半はあすかのエピソードを中心にして
あすかと対比させる形で麻美子がキーパーソンになります
そして麗奈がらみの話が少し入ってきます
一番扱いがうまくいっていなかったのが麗奈がらみ
他の話とのリンクがほとんどなく
特に11話は10話までの流れと12~13話のクライマックスとを
ストーリー的には思いっきりぶった切る形になっていて
しかも麗奈の奇行が意味不明過ぎてまったく感情移入できませんでした
これは私だけでなくキャストでさえ同じだったようで
{netabare}安済:11話の台本貰って???ってなった
愛する人の愛する人の墓まで行ってトランペット吹くって
どういう心境なの???
黒沢:あー、あれはヤバイよね
安済:愛する人の墓とかならまだわかるんだけど・・・{/netabare}
なんてことをオールナイトイベントで話していました
尺が限られていて必要なエピソードもいろいろ削られている中
この本筋からだいぶそれた話に1話使ったのは
1期に大吉山のシーンで一気に話題沸騰した
あの時の成功体験から脱却できなかったのでしょうか?
別のタイミングで挿入されたのならともかく
クライマックス直前に持ってくる価値があるとは思えません
むしろ思いっきり滑ってる印象でした
声優:5.0→5.0
その直前の10話
渡り廊下での久美子とあすかのシーンは
2期を代表する名シーンでした
そしてともよちゃんの演技が抜群によかった
昨年には声優アワード主演女優賞を受賞したともよちゃんですが
その演技力を余すところなく表現できたシーンだったと思います
久美子役がともよちゃんで本当によかったと改めて思ったシーンでした
総評
ちょっとじれったいくらいに丁寧に描かれていた1期と比べ
いろいろ駆け足で雑な印象を受けました
2巻分を1クールでまとめるという判断は
制作会社やアニメスタッフよりももっと上の方だと思いますが
その判断ミスを挽回できるだけの力がスタッフに無かった
という評価を下さざるを得ません
事実アニメの後半だけを取り出して麗奈関連を切り捨てた
総集編映画届けたいメロディは
シリーズ最高レベルの傑作になっているので
この点は擁護しようがないと思います
というか届けたいメロディが無ければ
レビューがもう少し辛口になっていたと思います
おまけ・・・オールナイト上映舞台挨拶
{netabare}
黒沢ともよ
黒沢:今だから言えるけどアフレコの時風邪ひいちゃって
鼻声でやばいなーどうしよー><って思ってたら
送られてきた台本が「かぜひきラプソディー」だったっていう
安済:もってるねぇ
黒沢:わーい!私もってる~
ちなみに声優板ではその前の週から声やばくね?
って言われてましたよ?黒沢さん?
安済知佳
安済:これも今だから言えるんだけど
私たち最近はとっても仲良くなったんだけど
2期の頃は私たちまだ全然仲良くなくて・・・ね
黒沢:うん、ただの共演者だったね
安済:最近は本当に仲良くなった
ずっと彼女たちを観てきたからこその衝撃発言!
1期の時は探り探りだったのわかるけど
2期の時点でまだそれかよ・・・
ともよちゃんともえ氏はその時期既に二人で旅行行ったりしてたぞ?
完全にちかぺの人見知りが原因だろw
しかし2期当時は全然そんなの感じなかったよ・・・
女優ってコワイ・・・:;(∩´﹏`∩);:
{/netabare}