プクミン さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
これは良い作品!!
レビューを見て気になったので視聴。
まずキャラクターから。
[犬塚 公平]
本作品の主人公。高校の教師をやっているが、妻は半年前に亡くなっている。娘のつむぎと二人暮らし。性格は温厚で娘をなにより大事にしている。料理が苦手。
[犬塚 つむぎ]
主人公の娘で5歳児。天真爛漫で人見知りもしない為、年上から良く可愛がられる。
[飯田 小鳥]
主人公が副担任をしているクラスの生徒で女子高生。
家は料理屋をやっている為か食べる事は好きだが、料理の腕前は素人。
過去に包丁に関するトラウマがある様子。
基本的にはこの3人が物語を進めます。
あらすじ。
主人公の公平は妻を亡くしてからは、娘のつむぎに対し、ほぼコンビニ弁当という食生活。
一応それでも料理を試みた事もあるが、とても酷い出来でつむぎの表情が凄い事に。
ある日桜を見に行くと、小島と出会い、家が料理屋である事を知り後日伺う事になるも、肝心の料理人(小鳥の母親)は不在。
結果、小鳥が米を炊く事になったものの、つむぎはそのご飯を美味しいと言う。
これをきっかけに公平と小島は協力しあいながら、様々な料理に挑戦していく。
以下内容と感想。
{netabare}
ただの料理アニメでも無く、どちらかと言うと子育てや父親と娘の親子愛をテーマにしている作品。
父親一人で育てるという状況だけでも厳しい中、それでも娘の為に自分が出来る事をやる姿勢と、その評価が娘に託される事が本作品の見どころだと思っています。
更にこの作品でのつむぎの行動は、良く描かれており「ああ、こういう子供見た事ある」と親近感を覚える人も多いのではないでしょうか?
父親は娘の為に出来る事を精一杯やっていますが、やはり一人では色々と限界がある為、料理がメインになっていますが、それ以外でのところでも娘が喜ぶ事や、娘のやりたい事をやらせたりと、愛情を注ぎ込んでいるいるのが良く分かります。
一方娘のつむぎも、そんな父親の気持ちを知ってか、わがままを我慢している事が途中で分かります。
父親に当たる事も無く、幼稚園で友達に当たる事も無く、真っ直ぐな良い子に育っています。
それでもやはりまだ5歳児という事もあり、年相応のやりたい事、親と子の気持ちのすれ違いはどうしても起こってしまいます。
そしてこの物語ではところどころ、難関や気持ちの難しさが出ています。
・最初の難関はピーマン嫌いなつむぎに、どうやって食べさせるか。
・ドーナツは好きだけど、それを食べるとお腹がいっぱいになってご飯が食べれなくなるから我慢するつむぎの心情。
・父親が具合が悪くなったので、ひとりで外に出て、結果父親に叱られてしまい泣いてしまうところ。
・つむぎのバッグの汚れが気になり、新しいバッグを買おうとするが、つむぎは「ママのでいい」と、母親からのものを大事にしているところ。
・妻が以前作ったカレーにピーマンは入っていたが、それなら食べれた事から公平がそのカレーを作りますが、本来なら母親だけが作れる『おうちカレー』を父親が作れてしまった事に対し、つむぎは母親が戻ってこない事を強く実感するところ。
と、色々な場面で親子の気持ちが上手く表現されています。
{/netabare}
作画もこの物語に沿ったものになっているので、合っていると思いました。
個人的には良い点は多くあったものの、悪い点の見当たらない良作だと思っています。
ただ、家庭事情と料理が主体になりがちな事から、好みは分かれそうな気はしますが、萌えとは違う子供好きな人や、親子の気持ちを綺麗な側面から見たい人にはオススメ出来ます。
個人的にはとても気に入ったアニメでした。