Ka-ZZ（★） さんの感想・評価

4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

恋愛は戦!!

この作品の原作漫画は未読です。
私の中で2019年冬アニメの覇権争いをした作品の一つがこの作品です。

将来を期待された秀才が集う秀知院学園。
その生徒会副会長・四宮かぐやと会長・白銀御行は互いに惹かれているはずなのだが、プライドが高く素直になれない2人は、面倒臭いことに、“如何に相手に告白させるか”ばかりを考えるようになってしまう。
何もないまま半年が経過したある日、書記の藤原千花が懸賞で当てた「男女で観に行くと結ばれるジンクスのある映画のペアチケット」をきっかけに、“恋愛頭脳戦”の火蓋が切って落とされる……。

この作品のintroductionはこんな感じ…

でもこの作品を視聴する上で個人的に外せなかったのが、GYAO！で配信されていた「声優だって告らせたい～天才たちの恋愛頭脳戦（の解説！）～（こえこく）」でした。
天津向さんと主人公・四宮かぐや役を担当する声優の古賀葵さんが出演する約10分程度の番組なんですが、各話のディープな振り返りや見どころやお気に入りのシーンなどここでしか聞けない盛り沢山の内容で構成されている上、途中からゲストも増えて一気に賑やかになるんです。

例えば最終話…私はかぐやの言動に思わず貰い泣きをしながら視聴していましたが、その時、古賀葵さんがどんな気持ちでかぐやを演じていたのか…なんて話が聞けるんです。
しかも各話放送後に配信されるので、本編の話数と同じ全12回の構成…
「あなたの心にリバーブロー！」が古賀葵さんの決まり文句…
途中からは「IQ3でも…」なんて台詞も聞こえてくるんですけどね。
調べてみたら2019年一杯は視聴できるみたいです。
この作品を隅から隅まで知り尽くしたい…という方には是非お勧めできる番組だと思います。

アニメ本編から話題が逸れてしまいました^^;

この作品は「恋愛頭脳戦」を謳い文句にしています。
それも事実ではあるのですが、私にとってはこれ以上無いくらいキャラを愛でる作品だったと思っています。

この作品の主人公の一人である四宮かぐや…
巨大財閥『四宮グループ』の令嬢で、文武共に秀でた容姿端麗と非の打ちどころの無い美少女です。
もう一人の主人公で生徒会長の白金の脳内イメージでは「お可愛いこと…」と他人を見下しながら嘲笑する姿が何度も登場するのですが、実際のかぐやとは雲泥の差…とまでは言いませんが、それなりにギャップがあるのは事実です。

実際のかぐや…
生徒会に入りたての頃は随分トゲがあったようですが、最近のかぐやはそんなトゲも何処へやら…
でも時折、その血を滾らせる場面が無い訳じゃありませんが、それは全てかぐやの心の中での出来事…
顔はにこやか…でも腸が煮えくり返るような思いを何度も味わうのは、自分の面倒臭さが起因しているのは自覚しているものの、そこから一歩が踏み出せない「お可愛い」のがかぐやなのです。
この作品を視聴する上で、可愛らしさ全開の「かぐやの心の声」は絶対に外せません。

でも、この作品で一番心動かされたのは、小原さん演じる「藤原 千花」にほかなりません。
物語の中では決して主役の座ではありませんが、相当のキーパーソンである事は間違いありません。
天真爛漫で心優しいゆるふわ巨乳の女の子…恋バナが大好きで、気配を察知すると「ラブ探偵チカ」に変身する彼女…
でも、私が色々持っていかれたのはベタですが3話エンディング「チカっとチカ千花っ♡」でした。
3話のエンディングはネットでもかなり話題になりましたよね。
千花のコスプレしながらエンディングに合わせて踊る動画も拡散していたようですし…
何と言ってもキャラと小原さんの声質の相性が抜群だったと思います。

小原さん…今波に乗っている声優さんだと思います。
・「月がきれい」の水野茜
・「魔法陣グルグル」のククリ
・「あそびあそばせ」の野村香純
・「はねバド!」の藤沢エレナ
・「やがて君になる」の叶こよみ
・「ドメスティックな彼女」の葦原美雨
一つとして同じ系統のないキャラばかり…

ですが、物語の終盤で私の心に刺さり込んできたのは、かぐやの侍女である早坂愛でした。
学校ではギャルっぽい感じですが、かぐやへの忠誠心は並じゃありません。
夏休み…かぐやが楽しみに待ちわびていたイベントが急遽父親の都合でキャンセルせざるを得ない時がありました。
かぐやは自分が四宮の家に生まれた運命だからと自分の責務を果たすのですが、その時の父親のリアクションに対する早坂の一言…どこまでもかぐやを思い、同じ空気の中でかぐやをずっと見てきたからこそ言えるその一言が私の胸に刺さりました。
早坂を演じる声優さん…ゆみりんこと花守ゆみりさんじゃありませんか…
どうりで…一言で持っていかれるのも納得です。

この3人のヒロインの強烈な印象と半端ない魅力…
これを堪能されたい方は、是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、鈴木雅之さんの「ラブ・ドラマティック feat. 伊原六花」
エンディングテーマは、halcaさんの「センチメンタルクライシス」
どちらも良曲でしたが、オープニングはアニ友とじゃなくても使える貴重な楽曲になりました。

1クール全12話の物語でした。
キャラの魅力に加え、青山穣さんのナレーションの光る作品だったと思います。
何より、かぐやと白金の行く末が気になって仕方ありません。
続編、来てくれないかなぁ…