芝生まじりの丘 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
カコイイ系シスコンサイコバイオレンスロリコン鎖骨アニメ
基本2話完結でしっとりと灰色でそれでいてエンタメしているという作りは自分にはかなりヒットしました。各話がちゃんと心に残るようなでき映えで、大掛かりすぎにも、無味乾燥にもなっていないのはすごいと思います。大がかりな作品って一つのテーマを希求するのは嫌いじゃないですが、正直、政治スペクタクルとか、スケールの大きい設定とか、続きがきになるような物語構成だとかって、上手いとは思えてもあんまし興味ないんですよね、、。
多分好みの問題ですが自分に大事なのは、
雰囲気(作者の世界観)>人間を描いているか>メッセージ性>ワクワク感、
なのでえす。
ただ、本作では大きなテーマとして「契約者やドールは人間なのか、人間として扱うべきか」が掲げられているけれど、物語の設定として作った生き物について「本当は感情がある!」、「いややつらは機械だ!」、などと言ってもな、とは思いました(そんなことは製作者の好きに選べることなんだから)。
しかし、人間に利用される契約者、独立を目指す契約者、ドール、契約者を利用する人間、契約者を追う警察、契約者に感情移入する一般人、何も知らない一般人、などいろんな視点が描かれているのは、群像劇的でやっぱり面白いので、世界設定作りは大成功だと思います。
超能力、感情を持たない人間、対価の設定、しゃべる猫、世界レヴェルの謎の組織、などなど設定の一つ一つはそんなに目新しいものでもないですが、そういった材料をちゃんと丁寧に美味しく料理した良作ではないでしょうか。