buon さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ステキな謎とフィールドデザイン
何か特別なこと、不思議なことがあったとき、
それが何であるかよりもそれが何のためにあるかが大事だ。
まあ、好きな作品の『嘘』の置き換えだが。
キャラデザは幼く、口癖も幼いが、
それでもそれとしてキレイな作画と殺伐さと物語の重みがあると十分面白い。
物語はよく分からん廃墟の街・地域、ここでは「島」として構築されている。
登場人物は水さえあれば生きていける、
その水が貴重で有限である。
島がどうであるかは粗雑な地図でざっくり把握をできても細部までは分からない。
敵はそこら中にいる。
苦労しながらも何とか生き抜いてきた二人と一人たち、
そこに猫背の謎の男が現れて三人に影響を及ぼす。
廃墟やメカデザインがイカしているのだが、
広がり奥行きと幅のある未知の空間に快感を覚える。
物語は最後まで観ると割とある{netabare}自滅系の{/netabare}話ではあるが、
ことの発端が{netabare}かわいらしい{/netabare}。
テーマ性もあって{netabare}『好き』{/netabare}について考えさせられる。
それが与えられたものなのか胸の内から湧いて出てきたものなのかは定かではないが、
それが自らを形成していることは否定できないだろう。
限られた空間・行動・思考の中で人は個性を持ち得るのだろうか。
あるんだろうね、
団体としての幸せと個々人の大切って何だろうね。
重なることがあっても全く同じことはないだろう。
異なるからこそ大切に思えるものがあるんだろうね。