ミュラー さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
最終話で期待を遥かに超えた
鬼と呼ばれる人間を食料にする怪物の支配する世界。
食用として育てられている子供たちが自由を求めて脱出する話。
というレビューを書いていこうと思ってたが、最終12話の破壊力が半端なかった。イザベラとレイの秘密を最後に持ってくるとは!
最後をイザベラ回にしたことで、彼女が悪魔のような女性ではなく、本当は子供たちの幸せを誰よりも願っていたことが伝わった。
数えきれないほどの子供たちを、どんな思いで出荷していたのか。鉄仮面のようなその顔が、エマ達の脱走を見送ったあとに、髪をほどいて柔らかくなるところが秀逸である。
しかも子供の中に自らが生んだ子がいることが分かった衝撃は、通常耐えられるものではないだろう。そんな心情をうまく表現していて、イザベラのここまでの態度を思うと、一番苦悩していたのは彼女だったのだろかうと、思いを巡らせてしまった。
こんなシチュエーションを考えた人間は誰だ!
こんな状況では正気を保てないぞ!途中出てきたシスター・クローネなんか、最初から壊れていたじゃないか!
最終話までのお話も、原作未読の私には大変面白かった。毎回ドキドキの連続で、物語的に脱出に成功するのだと思っていたけど、子供たちを応援したい気持ちで見てました。
進撃の巨人もそうだけど、うまい世界観を考え付くと、面白い物語ができるんだという典型的な作品だと思う。
原作は結構先まで行っているようで、続編も来年に決まっているようだ。
しかしながら、この1期を超えるのは難しいだろうなあと感じてしまう。
(これからの物語展開からしても・・)
それくらい、うまくまとめた秀逸なアニメ作品でした。