イブラ さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
世界観、価値観が変わりました
死後の世界が舞台で、そこでは「ゆり」という少女をリーダーとして「理不尽な人生を強いた神への復讐を目的として武器を持って戦う「死んだ世界戦線」のメンバーと、学園の秩序を守ろうとして超人的な能力で応戦する生徒会長の少女が死闘を繰り広げていた。ここでは皆すでに死んでいるので、死ぬような事をしたり、殺されても、しばらくたつと起き上がってピンピンします。
というゲーム的でアホみたいな設定で、アホみたいな事を真剣にやっているキャラクター達が、ノリノリのサウンドの中、ハイテンポなギャグやド派手なバトルをする所からストーリーは始まります。
テンポがとても良いので笑いながら観れますが、一話毎に主人公が知らなかった事を一つずつ知っていき、エンディング曲にオーバーラップさせながらつぶやくシーンが秀逸で、毎話の最後がかっこよく締まると同時に、次回が楽しみで、ついつい先を観てしまいます。
そして終盤、とんでもない角度でストーリーの路線そのものが変わり、序盤ギャグにまでしていた命の事などが、この世界を舞台にしていなければ描けない形でストーリーに取り込まれてきます。もうここからは、この作品で初めて感じた種類の感動が一杯で、涙が自然に溢れてきました。また、音楽が素晴らしすぎて、あのシーンであの音楽は反則です。
序盤のアホさ加減があったからこその中盤以降へのギャップ、そして終盤の素晴らしい畳み掛けと完璧な結末は圧巻でした。
今まで全く観た事のない設定・物語によって、こんな新しい世界があったのか、こんな命という物についてや友情、愛情の表現方法があったのかと感激し、既存の世界観、価値観がひっくり返りました。
それと、他の方のコメントでも拝見した記憶がありますが、見終わった後の喪失感は本当に凄いです。次に観ようと思っていた物があったのですが、観る気になれず、また1話から見直し、気付けば最終話まで完走してしまいました。