イブラ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
アニメ最高峰の芸術
90年代の最初のテレビ放送の時から、おしゃれで渋くてかっこよくてファンになっていました。
そして、最近もう一度観たいなと思い調べたところ、初回放送は半分ぐらいのエピソードがカットされた異例の放送方法であったと知り、今回全てを通して観て、改めてこのセンスの塊のような芸術性の高さを実感し、さらに大ファンになりました。
本筋は各人物の過去に関わるハードボイルド系のストーリーですが、毎回のストーリー展開はホラーや洒落たギャグ、ミステリーなど、全くとらえどころがありません。
人によってはその回によって次回を観る気が無くなってしまったりするかもしれませんが、そここそがこの作品の醍醐味で、通常のハードボイルドストーリーとは一線を画す、絶妙なバランスで全体をまとめて突出した芸術作品に高めている要素で、色々あるからこそ回を重ねる事に作品の深みが増していきます。
特筆すべきは、ビバップ号に乗ってくる同居人たちとの関係性です。
仲間というわけでもなく、恋愛するわけでもなく、かと言って全くの無関心では無い、絶妙な距離感が素晴らしく、その独特の空気に引き込まれます。
また、SF部分の世界やマシンのデザインなども秀逸なのですが、今回見直して驚いたのは、それらのマシンが飛び回ったりするシーンも含めて、全般的なアニメーションの動きが現在でも滑らかだと思える程、生き生きとしている事です。
この唯一無二の芸術作品は必見です。