退会済のユーザー さんの感想・評価
2.4
物語 : 2.0
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
粗雑な美少女動物園
原作はソシャゲー。
「(^q^)くおえうえーーる えうおww」
のCMで正月のお茶の間を凍りつかせたことで有名。ゲーム内容は美少女キャラクターのトレーディングカードバトルみたいなもの。
さて、肝心のアニメの内容は…
とにかくつまらない。睡眠導入に最適。
つまらなさの原因はハッキリしてる。駄目なアニメがやりがちな失敗の一つ、キャラを無駄に多く出すこと。何人出したんだホント…20~30人ぐらい?30人で考えたら、1クールアニメでキャラ1人に充てられる時間は約8分程度ですよ!?そんな短時間でキャラの魅力を十分に描ける優秀なスタッフはこの世に存在しない。
もちろん、多くの美少女キャラが出る原作ということで、「女の子をたくさん登場させ、魅力を描きたい!」というのは理解できる。しかし、その結果、誰一人満足に描けていないのだから本末転倒である。人気のあるキャラを集中的に描けば良かったのでは?某大所帯アイドルグループだって「センター」はちゃんと決めてるじゃん笑
こういう作品は、美少女動物園とレッテルを貼られやすいが、本作が拙いのは、その陳列方法だ。ただでさえ、作画の質が悪い上に、あまり書き分けの出来ていないキャラを何人も同じシーンに陳列したら個性なんぞ伝わるわけがない。似たようなキャラ同士で存在を打ち消し合っている。まさに共喰いだ。
ちなみに原作ゲームは、タイトルにもあるように、ガールフレンド、つまりプレイヤーと恋仲関係にある、「彼女」に該当するキャラの魅力を堪能する趣旨のものだ。
じゃあ、アニメの内容はというと、そんな描写はこれっぽっちも無い。女子高生の平坦な日常を淡々と描くだけ。共学の意味は…?男子の存在意義は…?
迂闊に恋愛を描けない理由も一応は理解できる。原作は明確な主人公像が無く、「主人公はプレイヤーの貴方自身」というスタンスなので、アニメにおける主人公作りは相当慎重にやる必要がある。
だったら、既存のキャラ同士の百合にする手もあると思うのだが…。コンセプト自体を変える大博打ではあるが、そのくらいの攻めをしないとアニメ化というのは面白くない。
結果的に「キャラクターを崩さずに、かわいく」、「女の子をたくさん登場させたい」という、しょうもない保守的なコンセプトになったため、箸にも棒にも掛からない駄作萌えアニメとなってしまった…もう少し攻めた作りをすれば評価は変わったかもしれない。
ところで、このアニメ化は果たして成功したのだろうか。2019年現在、このコンテンツの名前を全く聞くことがなくなったので、やはり失敗したということだろう。最大瞬間風速は良くも悪くも
「(^q^)くおえうえーーる えうおww」
の時だったようですね…
一応褒めるなら二人のキャラに焦点を当てた3話は良かった。ああいうのをコンスタントに続けて欲しかった。