ハウトゥーバトル さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
もしかしたらすれ違った人は・・・
視聴理由 とくになし
序盤 裏社会的な?
中盤 op1神曲
終盤 シリアスシーンもあり、と
この話は自殺をする寸前の少女が奴隷商人にロンドンに連れてかれる話
ジャンルは魔法・嫁
奴隷商人と聞いて身構える方もいるでしょうが、ここで出番は終了です。しかもオークションに出すだけの人なので虐待などはございません。
さて本題ですが、個人的には面白い、と感じました。序盤は魔法というファンタジーさを触れながらもどこか現実感が存在するという不思議な感覚や物語の本質となる「生きる理由」というものに早めに触れていたため、引き込まれました。「生きる理由」というのはいわゆる「頭でわかっちゃいるけど」みたいな状態になってしまいます。それを具体的かつ感情的に判断することで明確な「生」が得られる、と私は考えています。その点、具体的でも感情的でもないですが、「生きる理由」の鱗片を触れ、それを無駄にしない判断というのは見るべきものです。
中盤から物語が本格的に展開してきます。そして主人公は特殊な人間だと自覚します。ここが割と重要で社会の中で隠密に生きるには「特殊でない」ことが一番なんですよね。でもあまりにも特殊すぎると「社会不適合者」なんてレッテルが張られてしまいます。しかし、それを「とても悪い」と受けてしまうとこの主人公のように自殺を計画してしまいます。自分が特殊であると認識したとき、自分は自分であり社会に必要ないわけではなく「社会」から離れただけなのだ、と解釈できればあとは「自由」があるのみです。そしてこの主人公は実際に「社会」とは隔離された「魔法」という概念に触れています。
まぁ哲学(?)みたいなこというのはここらへんにして(結局言いたいことが分からなくなっただけ)
内容です。先ほども描いたように序盤の引き込みは良く、中盤からの勢いは良く、終盤はしっかりとしたオチで、全体として良かったと思います。基本クズ(アホ)はあまりいなかったのでキャラクターにイライラすることはありませんでしたが、どうしても気になったのは「ギャグ」部分です。すべてをシリアスシーンにしろ、というわけでは全然ないのですがシリアスシーンの直後にギャグシーンというのも、微妙ですよね。急に作風が変わり「きょとん」みたいな効果音まで丁寧に用意して...
しかし、全体的に良かったのでオススメします。
完全なファンタジーというより裏社会のファンタジー(限られた人しか知らないようなファンタジー)なのでもしかしたら通りすがった人は魔法使いだったりするかもしれませんね
まぁ舞台はイギリスなので我々には直接的にはカンケイないですけど
監督・シリーズ構成を担当したのは長沼範裕さん。「となりの怪物くん」の副監督をした方です。今作初のテレビアニメ監督だそう
キャラクターデザイン・総作画監督は加藤寛崇さん。「鬼灯の冷徹」のキャラデザをした方ですね
劇伴は松本淳一さん。実写映画で何回か劇伴を担当されたようですがテレビアニメの劇伴は初めてなようです
アニメーション制作はWIT STUDIOさん。鬼灯の冷徹やカバネリを制作したところです
作画は安定していて、戦闘シーンなども迫力があり、キャラデザも個性が出ていました。かなり好印象ですが綺麗という印象は少なかったので4.5にさせていただきました。内容のほうもそうなのですが、全体的に良かったです
op1はあの名曲「創聖のアクエリオン」を作詞した岩里祐穂さん作詞、白戸佑輔さん作編曲、JUNNAさん歌唱の「Here」神曲。ものすごくよい曲なのでぜひフルを聞いてみてください。16歳であの歌唱力はすごすぎます。
op2も岩里祐穂さん作詞、中野領太さん作曲、NAOKI-Tさん編曲、「アクセル・ワールド」opを歌ったMay'nさん歌唱の「You」
ed1は小峰公子さん作詞、「狼と香辛料」opを作曲した吉良知彦さん作編曲、糸奇はなさん歌唱の「環-cycle-」神曲。作編曲した吉良さんはこの曲を完成した後に亡くなれており、ネットでは遺作と言われています。それを聞くと余計に重みが増し、曲で泣けます
ed2も岩里祐穂さん作詞、白戸佑輔さん作編曲、全力で未完成な「君の神話」を歌ったAKINO from bless4さんとAIKIさん歌唱の「月のもう半分」
声優さんも良く、キャラにあっていた声や実際にいるような演技でした
総合評価 全体的に良かったです