rie-ru.2 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
衰退世界はおもしろおかしい
「アニメ視聴→原作全部読み」という過程を踏んだので、原作と同じようで違うのはわかります。
でもアニメの方もやっぱり好きなんですよ。
わたしちゃんという俗っぽい主人公。
彼女やそれに劣らぬ周囲のキャラクターが、不思議な妖精さんに振り回されながらも、それをこっそり利用しようとする。
でもしっぺ返しが来て、頑張って収拾つけて。何やかんやではい、おしまい(笑)
なんというユルさ。
けれど、そんな日常的雰囲気の背景に衰退が見えてちょい影があったり。
「かみの見えざる手」「タイムパラドッグズ」なんて、衒い過ぎないこじゃれたオチがついたり(1話は少し風刺過ぎたけど)。
わたしちゃんの過ごす『SFで非日常な日常』が、センスオブワンダー(これ一度言ってみたかった!)たっぷりで楽しい。
わたしちゃん自身の声も、パステルな絵柄も、その感覚とピッタリでまたおもしろい。
遺跡の回や最後の2話みたいな、ちょっと毛色の違う話はオチが真面目なんだよね。
それで「ああ、わたしちゃんは何だかんだ良い子なんだな」って思える。
…原作ファンには色々不満もあったみたいだけど(今ならわかる)、初見の私は楽しめたから安心して。
基本はゆるーい作品なので、固くならずに見てはいかが?
わたしちゃんを好きになれたなら、”おちゃかい”でもしながら眺めてみましょうよ。
そうすれば、こんな衰退もいいなって思えるから。
(余談)
原作ラノベは全9巻で完結済みですが、興味があれば読んでみるのもおすすめです。
冊数がハードル高いけれど、まさかの伏線回収で綺麗に終わりますから。
妖精さんの正体まで分かるという特大のおまけつきです。