norimeru さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:----
おい夏目!!、酒持ってこい、七辻屋の饅頭食うぞ~
友人帳ももう4期。
妖が見えるため、人との交わりを避けていた夏目。
「妖と接触して誰かに迷惑をかけたくない。」
独り相撲を取りがちで、他人との間に自然と垣根を作ってしまいます。
これまで、どうしても感じられていたこのもどかしさ。
3期の終盤から、友人や妖たちとの交流がだんだん深まってきています。
夏目から助けを求めるような場面も見られるようになりました。
(もちろん、最後で一歩引いてしまう傾向は相変わらず。)
妖もそれぞれ魅力的で個性的。
ヒノエや三篠も、夏目を暖かい目で見守っているようです。
にゃんこ先生と夏目は一心同体、いいコンビ。
光れば強いにゃんこ先生ですが、ますますマスコット化しましたね。
斑の姿でいるより、「酒だ~!」とか言って、なにか食べてる場面が目立ちません?。
4期ともなると、1~3期を観てこそ理解できるところがあります。
妖との関係、的場一門や名取との関わり。
田沼や多軌、藤原夫妻との微妙な距離感も、つかみやすいはず。
今期、的場一門や妖オミバシラとのお話などは、動きが大きいよい出来と思います。
でも、より印象深いのは、夏目たちの過去の出会いと記憶のお話です。
例えば、4話。
声でふれあっていた妖と女性、長い月日で傷んでしまった手紙。
修復された手紙を読む段になり、人の字が読めないと明かす妖。
その手紙はセリフにこそなりませんでしたが、余韻の残るストーリーでした。
5話では夏目のことを気にかけていた女生徒、緒方。
不幸な転校生活ばかりが強調されてきましたが、そればかりではなかったのです。
きっと彼女以外にも夏目のことを考えていた友人がいたのでしょう。
(ということを、示唆したストーリーなのかと感じました。)
8話、祓い屋七瀬と妖ミカゲ、レイコとの古き日のエピソード。
現在に至って、七瀬に残っていた想いが収束されました。
結果的にそれに手を貸した夏目、でも、夏目も七瀬もその顛末を知りません。
にゃんこ先生のみが、どうやら全部を理解した様子。
ほんと、お話が上手に作られてます。
一歩控えめな優しさがにじみ出て、「うれしくなる」ような気持ちで観ています。
また、今期のED「たからもの」がとてもよい曲。
ストーリーの終盤、EDが流れてこのエンディング、EDアニメーションと相まって、とても気に入ってます。
(ちょいとパターン化してるような気もしますが・・・)
1-3期のもどかしさを、ほんのりプラスに変換してくれている「夏目友人帳 肆」。
私は楽しみに観ています。