「CLANNAD AFTER STORY-クラナド アフターストーリー(TVアニメ動画)」

総合得点
92.4
感想・評価
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棚に入れた
34005
ランキング
21
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

伏線が難しかった

前半は前作でアニメ化できなかった部分(サブキャラクターのルートやおまけシナリオ、渚ルートの終盤)。後半は原作のAFTER STORY。番外編はOfficial Another Story CLANNAD 〜光見守る坂道で〜の渚編らしい。

2~4話が春原(すのはら)陽平と妹芽衣の話。
5~6話が相楽美佐枝と志麻賀津紀と猫の話。ここは意外に泣けてしまった。{netabare}実は死んでいた志麻賀津紀が側にいると言って猫として美佐枝の側にいる。ベタかもしれないけれど、それが胸にくる。{/netabare}
7~8話が宮沢有紀寧を巡る話。
あとは芳野祐介の話。
渚が卒業に至るまでが前半?朋也が卒業してから?{netabare}渚はまさかの体調を崩して2回目の留年。{/netabare}

後半は遅れて渚が卒業した後、そして結婚してからの話。結構、朋也が全うな親になり、家族愛に泣けるシーンもあったが、絶望することが多く、残酷な結末で終わるのかと思ってしまった。
{netabare}朋也は卒業後、芳野祐介の所属している電気工事会社に就職する。父・直幸の問題により、朋也の会社での出世は果たせなくなるが、朋也と渚が結婚するきっかけ。渚は汐を出産するが、出産後に死亡する。あまりの虚無感から朋也は育児できず、母方の祖父・祖母である古河秋生、早苗が5年ほど汐の育児をする。その間、朋也はクズの如き生活。
その後早苗の計画により、朋也は汐と二人で直幸の故郷へ旅行し、祖母の岡崎史乃と面会。祖母は直幸の過去を語り、これにより朋也と直幸は和解。その後、朋也が汐を引き取り育児を始めるも、汐は病気がちとなるが、体調がすぐれないことを理解しつつも、汐がどうしても行くと言って聞かなかった旅行に出かけた冬の日雪の中で倒れる。おそらく、死に至ったのだろうと思われる。
その一方で、朋也に関係した人達の問題を解決し、各ルートを攻略することで得られる「光の玉」を拾っていく事で、終盤の世界が入れ替わる。{/netabare}

今まで青春恋愛モノだと思っていたけど、それだけじゃなくてファンタジー要素がかなり大部分を占めているという印象。見終わった後、度々登場するロボットと少女の話についてと最終話についてなんのこっちゃ分からない部分があった。そこで、知恵袋を見ると分かりやすい回答が存在した。
完全なネタバレなのだが、曰く、{netabare}最後渚が生きていた事から夢落ち、ご都合主義と誤解・非難を受ける事も多いが、最初から散りばめられた伏線を整理すれば、複雑だが最終話で何が起こったのか解る。

まず認識すべきは(幻想世界=町の意識世界)である事。
16話でことみが皆に話していた事。この世界には選択によって存在する「隠された世界」(SFでいうパラレルワールド)があり、それは平行世界として同軸時間上において、見えないけれど確かに存在している。(Steins;Gate・未来日記でも同様の並行世界を扱っていた。)
「CLANNAD」の中でいうと
「渚が汐を産み死んでしまう世界」
「汐が雪の中死んでしまう世界」
「桜の木の下で、朋也が渚に声をかけず、出会わない世界」
「渚とは付き合わず、智代とつき合う世界・・「智代編」」
「渚とは付き合わず、杏とつき合う世界・・「杏編」」
等選択により数々の世界が平行世界として存在するが、それら「隠された世界」の中には当然「渚は死ぬ事も無く、無事汐を出産する世界」というのもある。

幻想世界はそれら「IF」の世界を俯瞰できる位置に存在し、そこは町(隠された世界も含み)で発生した人々の幸せの光=光の玉が集まってくる場所で、幻想世界の少女は幻想世界=町の意識の擬人化された存在。

渚は5歳の時、病気で命を落としかけますが、秋生に町の願いの叶う場所(病院が建った所=正確な位置はタイトルで出てくる木?)に連れてこられた事により一命を取り留めた。その際町の意識(幻想世界)が渚の意識と同化し、渚は幻想世界の事を知る事に。(渚がやりたいと思った演劇が幻想世界の少女であった事から推測できる)また、その逆として渚の意識が町の意識と同化し、何もなかった幻想世界に少女が誕生した。

そのせいで渚は本編内においてファミレスや病院を建てるための工事や冬が近づく等、町が痛む・緑が減る時には決まって体の調子を崩す。そして汐出産の時、病院建設・大雪も重なり、渚は出産には成功するも、衰弱により死を迎えるが、その際町の意識(幻想世界)は産まれた汐に引き継がれる。(最終回で少女が朋也の意識であるロボットにパパと言っている事からも明らか)

原作ゲームにおいて朋也は、分岐ストーリーによるエンディングを迎える毎に、繰り返し自分の人生をループ。そしてその都度誰かを幸せに導いた事により「願いの叶う光の玉」を取得。アニメでもそうだがタイトル画面の木の下に光の玉が都度増える。
しかし、アニメ版ではメインストーリーを「渚ルート」に一本化しているため、物語を繰り返せず、ストーリー中において都度「光の玉」を得る。
そして奇跡を起こすに十分な数の光の玉を集めた朋也の前に起こった「汐の死」により、絶望した朋他の意識は一旦幻想世界に飛び、少女が作ったロボットの中に入ります。
幻想世界のある意識世界は時間を超越した世界となるため、視聴者視点での始まりの場面に戻り、朋也の意識は少女とともに幻想世界の旅を始め、
その旅の終わり=「汐の死」により幻想世界の存在場所は無くなる。(渚と違い、汐は幻想世界を引き継ぐ人がいない)
幻想世界の消滅と同時に朋也の願いが叶う時が訪れるが、朋也の願いとは?
16話で渚の死を迎えた朋他は「こんな思いをする位なら、出会わなければよかった」と言う。そこで、幻想世界の少女は、朋也の意識を初めて渚と出会う場面に戻し「朋也の願う世界」の確認。
朋也は渚の名を叫んだため、幻想世界と現実世界は融合、(町中に光の玉が舞っていた事から。)ロボットに入っていた朋也の意識は、朋也の願う「隠された世界」内に存在している「渚が無事に汐を出産する世界」の朋也と同化し、渚も汐も無事な世界を迎える事ができた。{/netabare}ということで、病弱だったのも伏線だったらしい。そして、1期も伏線のようなものだと分かる。

番外編は{netabare}春原がやんちゃして杏を怒らせたり、罠を仕掛けて、渚の頭にたらいを落としたりする。結果的に留年して友達がいない渚が他の子と話すきっかけになったみたいだが。{/netabare}

OP
時を刻む唄 歌 Lia
ED
TORCH 歌 Lia
どちらの曲もLiaの美しい歌声。僕はEDのほうが好き。爽快感溢れるメロディ。映像の最初のスキップが{netabare}汐によるものだと話が進んでようやくわかる。{/netabare}


第1回 夏の終わりのサヨナラ
第2回 いつわりの愛をさがして
第3回 すれちがう心
第4回 あの日と同じ笑顔で
第5回 君のいた季節
第6回 ずっとあなたのそばに
第7回 彼女の居場所
第8回 勇気ある闘い
第9回 坂道の途中
第10回 始まりの季節
第11回 約束の創立者祭
第12回 突然の出来事
第13回 卒業
第14回 新しい家族
第15回 夏の名残りに
第16回 白い闇
第17回 夏時間
第18回 大地の果て
第19回 家路
第20回 汐風の戯れ
第21回 世界の終わり
最終回 小さな手のひら
番外編 一年前の出来事

投稿 : 2019/03/15
閲覧 : 690
サンキュー:

7

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