ツークツワンク さんの感想・評価
2.4
物語 : 1.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
天才という便利な言葉
孤島で起こった天才研究者の密室殺人を解決するミステリー…なのだが。
殺された研究者に同情するようなキャラを出さず、殺人があっても疑心暗鬼のパニックも起こさずに淡々と話を進めるのが当時は新鮮だったのかなと思う。
しかし、そのような話をアニメにしたところで面白いはずもない。
一つの殺人事件を11話もかけて追いかけるのはいささかテンポが悪すぎる。
そもそも、高性能ロボや脳内シミュレーターのようなハイパーテクノロジーが出てきてしまう時点で、まともな推理をしようという気が全く起こらない。
トリックも、数字を使ったヒントや上書きの説明は良かったが内容自体は凄く地味。
小説の媒体なら良作だと思うのだがアニメには全く向いていない。
生まれた娘が親を殺して入れ替わって~のくだりは良かったと思うが、作者が逆張りしすぎて最後の展開にはついていけなかった。
子は親を殺して巣立つという四季の死生観。殺しを躊躇った娘を殺して外の世界に出て最愛の相手を殺す。意味不明過ぎますね。
でも天才だからの一言で全てが片付いてしまう。
理解できないのはしょうがないよ、だって視聴者(読者)は凡人だからね。
理解できる方がおかしいし、理解出来ないものだよ、というのは動機を放り投げているだけに過ぎない。
お嬢様ヒロインと主人公の恋愛要素も半分以上を占めるのだがイマイチ楽しめず。
この恋愛要素も犯人の動機とは全く繋がらない。
萌絵は愛してくれる人がいるから四季とは違うとかいう話でもない。
一般人の愛による殺人とはベクトルが全く違うので線が繋がらないのだ。
他人に殺してもらうことが愛という言葉。そして娘とのやりとりから四季の愛を読み取ろうにも、前述の天才(サイコパス)だからという理由で止まってしまう
動機を捨ててトリックに絞る作品でもなく、四季の人間性を暴いていくにも関わらず、肝心の動機を天才という理由で片付けてしまったせいか考察も出来ないのだ。
だって「天才だから」
便利な言葉ではあるが、呪いの言葉でもある。