二足歩行したくない さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ガンダムを知らずに本作を観るとどういう感想になるのか聞いてみたい
ガンダムエースで連載されたマンガ「機動戦士ガンダム THE ORIGINE」のアニメ化。全6巻。
Ⅰ章からⅣ章まではシャアとセイラの幼少時代を描いた内容になっています。
私ずっとTHE ORIGINEって「機動戦士ガンダム」のリメイクとばかり思っていたのですが、内容はオリジナルでした。
(オリジナルは「機動戦士ガンダム」なので、本作は"オリジナル"でも無いのかな)
Ⅰ章では、キャスバルとアルテイシアの幼少期を描いた内容となっています。
2人の父であるジオン・ズム・ダイクンや母のアストライア、ザビ家の面々、そして、メインキャラクターとして当時ザビ家と対立していたラル家のランバ・ラルとハモンが登場します。
冒頭映像では成長したキャスバル・レム・ダイクンことシャア・アズナブルのルウム戦役の映像があるのですが、開戦前の話ということもあり、作中はガンダムはもちろんモビルスーツでのドンパチもありません。
モビルスーツ戦は後半、それもガンタンク初期型によるもののみとなり、基本的にザビ家の謀略と兄妹の苦労がメインになっています。
キャラクターの説明などは無いため、「機動戦士ガンダム」について知っていることはもちろんのこと、ジオンのニュータイプ論やザビ家の野心についても理解している必要があります。
また、それ以上に、本作では要所で「機動戦士ガンダム」の内容を補足するものになっているため、ガンダムについて深い知識があればあるだけ楽しめる作品になっています。
そもそも一年戦争を全く知らない人は観ても意味がわからないと思います。
逆にガンダムを知らずに本作を観るとどういう感想になるのか聞いてみたい気がします。
戦争が始まっていないのでモビルスーツ戦は無いのですが、本編の疑問を説明する内容になっていて、パズルのピースがはまったような面白さがありました。
ザビ家の次男サスロ・ザビ、幼少期からシャアとしての片鱗を覗かせるキャスバル、そして「機動戦士ガンダム」ではアムロに強烈な印象を与えた口ひげの軍人としてのポジションしかなかったランバ・ラルの意外な活躍とキャラクターが、「機動戦士ガンダム」の知見を広げさせてくれて、まだⅠ章ですが、観てよかったなーという気持ちになりました。
Ⅱ章も楽しみです。