たわし(爆豪) さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
「存在」することの不思議
ドラえもんやクレヨンしんちゃんもそうだが、子供向けだと侮って観ていると大の大人が泣いたり考えさせられたりするものがある。
ポケモンの場合は「ミュウツーの逆襲」がそうだろう。
これ以降のポケモン映画は毎年恒例行事になってしまったが、一作目だけあって非常に緊張感が有り丁寧に作っている。
ミュウツーは初期のポケモンのゲームの中でも裏ボスに位置する存在で、ゲームではおまけに近かったが、
映画では悲劇の「影の主役」であり、当時問題視されていた「クローン羊」の問題を子供向けながら説いている。
オリジナルのコピーとでしか存在できず、影の存在だったミュウツーの悲哀は胸が熱くなるほど悲しいエピソードであり、その他のポケモンたちのクローンもまた同じ悲劇を背負っている。
「なぜ生まれてきたのか」「なぜ存在するのか」などデカルト的な自己言及が本作のテーマであり、なによりも人間とパートナーであるはずのポケモンたちが実は人間に利用されていただけだったというハードな展開にまで達する。
今年、3Dで完全リメイクするらしく、20年ぶりらしいが、世界的に人気になった今だからこそ、さらに上の回答を期待したい。
小林幸子の「風といっしょに」は名曲です。
ハリウッド版「名探偵ピカチュウ」を観ました:大昔、マリオやストリートファイターなどの名作ゲームのハリウッド実写化は、本当にアメリカならではのよくわからない改変と低級予算のB級映画でしたが、最近のアニメブームやアメコミブームも相まってか。。非常によくできた実写映画だとは思いました。
しかし、ライアンレイノルズのおっさん声で喋るピカチュウの原因が、まさかのトンデモ展開だった事は正直観ていてかなり無理矢理感が強かったように思えます。展開としてはまあまあかな。
ただ、非常にリアリティのある美しい3DCGで描かれたポケモンたちの可愛さとフレンドリーさは最近萌えキャラなどを理解してきたアメリカ人が描いたにしてはバタ臭さが少なく、「日本の」ポケモンだった気がします。
よって評価は星四つ