ちあき さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ほんとクズだな
まず観てすぐ感じたのは嫌悪感。普通、その作品に嫌悪感を抱いたらすぐプチッと消す思いますが、不思議と断念せず最後まで観れました。
「はぁ、なんでそうなんだよ」「最低やな」「だから苦しいんだよ」「え……、頑張る方向が違わないか」「ほんとクズだな」などと、正直、心の内にどす黒くドロドロした不快な感情が漂っていました。全く共感できないし、観ていても気分が悪い。
それでも最後まで観れたのは、おそらく、苦しんで苦しんで、それでも自分なりには頑張っていることが何となく伝わってきたからだと思います。逃げちゃいけない所で逃げて、逃げなきゃいけない時に逃げなくて、誰にでもやってしまいそうな失敗をして、そして、誰にでもある感情が渦巻いていて……。
きっと、ボタンかけ間違い程度のちょっとした違いで、生き方って全然変わってくるんじゃないかなぁと思いながら観ていました。
また、上記のような嫌悪感を抱くような生き方に偏りすぎもそうですが、それとは正反対のお人好しすぎるというか、綺麗すぎるというか、そっちの方に偏るのもまた、危うく感じました。
そしてその正反対同士って全く真逆なんですが、結構似た者同士で、ガチっとはまりやすくて、まぁいい時はいんでしょうが、悪い時はすごく悪くなりそうな気がします。だから凄く不安……。
この作品の中で唯一の救いはラスト、{netabare} 主人公の男女がお互いのぬくもりに逃げなかったことじゃないでしょうか……。 {/netabare}
正直全く共感できない作品でしたが、色々と考えさせられる作品でした。